動物を悪魔合体!? シュールな迷作『動物ファイトクラブ』【バカゲーの世界】

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日進月歩の進化を続けるゲーム業界。最新の作品はどれも美麗なグラフィックや、高度に洗練されたゲーム性を誇るものばかり。しかしそこで「なぜかワクワクしない…」という気持ちが胸をよぎることはないだろうか。あなたは今でも、子どもの頃のようにゲームを夢中でプレイできるだろうか。

もし純粋にゲームを楽しむ心を取り戻したいなら、話は簡単だ。「バカゲー」に触れてみればいい。何も考えず、ただ笑いながらプレイできるバカゲーにこそ、ゲームの楽しさが詰まっている──。そんな思いを共有できるゲーマーたちのために、この連載記事では「バカゲーの世界」と題し、知る人ぞ知る〝迷作〟の数々を紹介していこうと思う。

“悲劇の怪物”を生む合成システム

第1弾として今回取り上げるのは、PCゲーム配信サイト「STEAM」で熱狂的な支持を集める『Animal Fight Club(動物ファイトクラブ)』。同作は一言でいうと動物たちを合成してより強力な動物を生み出し、バトルを行わせるというシミュレーションゲームの一種だ。

『ペルソナ』や『モンスターファーム』など、モンスターを合成するというアイデアは今までさまざまなゲームで流用されてきた。しかし同作が斬新なのは、「動物を合成してもまったく気持ちよくない」という点にある。

『動物ファイトクラブ』の世界には二つの生き物しか存在しない。「ただの動物」と「合成された動物」の二種類だ。プレイヤーはまず「火災・水・空気・岩」のうち一つのタイプを選び、属性に応じた動物を与えられる。たとえば「水」を選ぶとカニとガチョウ、そしてペンギンとガチョウを合成した〝ペンギンガチョウ〟が手持ちの動物になる…という寸法だ。

ペンギンガチョウは強い。ただの動物が苦戦するレベルの相手でも、ペンギンガチョウなら容易に撃破できるだろう。強さの指標としては、おそらく体力を意味しているのであろう「生活」という項目を見ればいい。ペンギンガチョウは「生活」180という数値で、ペンギンとガチョウを単純にプラスするよりも高くなっている。

そう、誰もが予想するとおり、合成された動物はただの動物より圧倒的に強い。ただし合成は必ずしもうまくいかない、ということに注意しよう。同作には古今東西、あらゆるフィクションで強大な力をもつ「ドラゴン」が登場する。迫力のある見た目で、ドラゴンを素材に使用すればさぞかし魅力的な動物を生み出せそうだ。そこで実験として、最も平凡な動物である「鹿」との合成を試してみた。