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人間の考え方は十人十色。万人にウケる作品を作るのは土台無理な話だが、少し道を誤るだけで昨今では簡単に〝炎上〟案件となってしまう。先日も『マルちゃん正麺』のPRマンガに批判が集中し、ネット上では大炎上の様相を呈していた。一体どのような点に問題があったのだろうか。
件のPRマンガが「マルちゃん正麺」の公式ツイッターで公開されたのは、11月11日のこと。主なあらすじは、父親と子どもが2人きりのお昼ご飯で「マルちゃん正麺」の商品を食べる…というものだった。おそらくまだ幼児である子どものために、かいがいしく袋麺を作る父親。2人でおいしく食べ終わり、めでたしめでたし…かと思いきや、問題はこの後に起きる。ゴミを片付け、食べ終わった食器を洗っているのは、夕方になって帰宅した母親だったのだ。
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【第1話】本日配信❗️
あの夫婦にかわいい家族が増えて、ページ数も大増量!#ながしまひろみ 先生(作画)のかわいい絵に悶絶です。#親子正麺 #マルちゃん正麺 #漫画 #月水金で連載中 #第2話は11月13日 pic.twitter.com/6ixPoYUSeG— 【公式】マルちゃん正麺 (@maruchanseimen_) November 11, 2020
SNSではこの状況に対して、《ぽんこつらーめんとぽんこつ男をかけてるの? ゴミも片付けず、食器も夕方まで放置するぽんこつ夫さん》《自分が食べたんだよね? なんですぐ洗わないのかな》《これ、仕事から帰ってきたのが夫で食器洗いを手伝ったら「優しいね」って言われるんでしょ。何で母親だと〝やって当然〟になるわけ?》《帰って来てグチャグチャのシンクを見たら、うんざりする母親の気持ち、分からないのかね》と父親を攻撃する声が続出。
「おうちに帰るまでが遠足」ではないが、ネット上には「食器の後片付けを終えるまでが子どもに食事をさせるということ」と言わんばかりの発言があふれている。中には《たかがマンガの描写にうるさすぎる》といった声もあるが、共働きが当たり前の現代において、このマンガのオチは時代錯誤的な表現なのかもしれない。
何より火種となったのは、作中で父親の行動に「やりきった感」が伴っていた点だろう。もし父親の行動が完璧ではなく、〝ぽんこつ〟であることがハッキリと示されていれば、炎上は防げたはずだ。
なお「マルちゃん正麺」の公式ツイッターは、公開が延期となっていたPRマンガの第2話を11月25日に投稿。こちらは第1話から数年後のストーリーとなっており、前回の炎上を踏まえた表現が随所に見て取れる。
🍜 親 子 正 麺 🍜
1/2 全8ページ【第2話】本日配信いたします。
第1話から数年後のお話です。
ぜひご覧ください。#親子正麺 #マルちゃん正麺 #漫画 pic.twitter.com/u5hiCPUIdt— 【公式】マルちゃん正麺 (@maruchanseimen_) November 25, 2020
一体どのような作品作りを行えば、炎上を避けられるのか。過去の類似案件に学びつつ、「絶対炎上しない作品」のガイドラインを考えてみよう。