
『チェンソーマン』1巻(藤本タツキ/集英社)
12月7日に発売された『週刊少年ジャンプ』に、藤本タツキの手がけるダークヒーローマンガ『チェンソーマン』の最新話が掲載。主人公・デンジの戦いが衝撃的な結末を迎え、ネット上で大反響を巻き起こしている。
【ネタバレあり】第96話「こんな味」
〝武器人間〟たちを引き連れ、チェンソーマンと死闘を繰り広げたマキマ。前回のエピソードではマキマがチェンソーマンの心臓を取り出し、勝利を収めたかと思われていた…。
戦いを終えたマキマは、チェンソーマンの心臓に向かって「私は貴方に二度勝ちました」と宣言。「チェンソーマン これで貴方は私のモノ」「これからはずっと一緒です」と、所有欲をあらわにする。
しかし、陶酔して〝2人だけの世界〟に浸るマキマの背後で、突如として耳慣れた「ヴヴン」という音が鳴り響く。そこには死んだはずのデンジの姿があり、油断していたマキマは一刀両断されてしまうことに──。実はこれまでデンジはとある策を弄しており、マキマと戦っていたのは彼から独立したチェンソーマンだった。
とはいえマキマは、作中でも屈指のしぶとさをもつキャラクター。他人の命を生贄にして、生き長らえることが可能な能力をもつ。そこでデンジが考案したのが、「マキマと1つになる」という作戦だ。
場面は転換して、新居に1人佇むデンジ。「腹へった…」と呟きながら、デンジは冷蔵庫からタッパーを取り出して料理を行っていく。まずはみそ汁、そして「肉と玉ねぎの生姜焼き」を味わっていき、その〝肉〟を咀嚼しながら「なかなかウメえな」と感想をぽつり。最後には、噛みしめるように「マキマさんってこんな味かぁ…」と呟くのだった。
ヒロインであり宿敵でもある相手を〝摂取する〟という結末に、ネット上では《チェンソーマン、ここ数年の漫画で1番衝撃が強い回でした。ジャンプでやって良かったのか、これ、本当に》《チェンソーマンもう言葉が出ねえな。なんだこの漫画…(いい意味で)》《今週のチェンソーマン衝撃すぎて素で爆笑してしまった》《いきなり過ぎて情緒の交通事故って感じ》と度肝を抜かれる読者が続出。
その一方で、《チェンソーマン読者、今日の晩ごはん生姜焼きなんだろ~なあ。もちろん私もですけど》《今日の夜ご飯は生姜焼きにします #チェンソーマン》《鍛え抜かれたチェンソーマン読者なら今日の晩御飯生姜焼きを食べるはず》《生姜焼き定食を食べるだけで異様に興奮できるとかチェンソーマン恐ろしい》などと、熱狂的なファンたちは「生姜焼き」に魅入られてしまったようだ。
なお、紙面では「チェンソーマン」が次回最終回を迎えることと、何らかの「重大発表」があることが告知されている。アニメ化を期待する声も上がっているようだが、「アニメ化は不可能」と断言する人も多い…。果たしてどんな発表が行われるのか、次号が待ちきれない!
文=猿田虫彦
写真=まいじつエンタ