『呪術廻戦』最新話で名作ホラーをパロディ! ジャンプ漫画に“伊藤潤二ブーム”到来中!?

『呪術廻戦』1巻(芥見下々/集英社)

『HUNTER×HUNTER』に『BLEACH』、『ジョジョの奇妙な冒険』…芥見下々の手がける人気マンガ『呪術廻戦』には、元ネタを知っていると思わずにやけてしまうようなパロディが大量に仕込まれている。これまではジャンプマンガが主な元ネタとなっていたが、最新話では意外な名作のパロディが描かれ、ホラーマンガ好きを歓喜させているようだ。

※『呪術廻戦』最新話の内容に触れています

話題のシーンが登場したのは、1月4日発売の『週刊少年ジャンプ』に掲載された第134話「渋谷事変(51)」だ。

前回のエピソードでは、宿敵・真人との対決を終えた虎杖悠仁の前に最悪の呪詛師・夏油傑が登場。夏油はかつて死んだはずの人物であり、現在存在するのは偽物だと考えられている。しかし彼もまた夏油と同じく、呪霊を使役する「呪霊操術」という術式を操るのだった。

今回、夏油は呪霊操術の奥の手である「うずまき」という技を使用。これは今までに取り込んだ呪霊をまとめ、呪力として相手にぶつける技だという。素材となったのは、直前に取り込んだ真人だ。技を発動した瞬間、夏油の背後にはぺしゃんこに折り畳まれた人体がぐるぐると渦を巻いたおぞましい姿が描かれることに…。

実はこのビジュアルは、ホラーマンガの巨匠・伊藤潤二による『うずまき』の一場面をオマージュしたもの。作中では円形の桶に入り、渦を巻いたかたちとなって死亡した人物が描かれるのだが、夏油による技もほとんど同じ見た目となっていた。

パロディに気づいた人からは、《今週の呪術、うずまきがうずまきのパロすぎて笑ってしまう》《想像以上にうずまきしてて、めっちゃ懐かしくなった…》《背景の奴なんか見たことあるなと思ったら、伊藤潤二先生の『うずまき』だった。気づいた時の興奮がやばかったwww》《今週の呪術廻戦、伊藤潤二先生の「うずまき」のオマージュやな。リスペクトを感じる》《伊藤潤二先生の大ファンなので、「うずまき」オマージュに歓喜。芥見先生マジで好き!!》といった歓喜の声がネット上にこだましている。

ホラーマンガに影響を受けるジャンプ作家たち

「呪術廻戦」で伊藤潤二作品のパロディが行われたのは、今回が初めてではない。特級呪術師・五条悟の戦闘シーンでは、奇妙な力によって人間が次々と潰れていく『潰談』という短編を意識した一コマが描かれていた。

ちなみに、同時期に「週刊少年ジャンプ」に連載されていた藤本タツキの『チェンソーマン』にもほぼ同じパロディが存在する。ネタバレになるため詳細は伏せるが、謎めいたヒロインであるマキマが活躍するシーンで、「潰談」と似た惨劇が繰り広げられているのだ。

またモブキャラのような扱いで、魚の身体に細長い足がくっついた奇妙な姿の悪魔が登場するが、こちらも伊藤作品のオマージュ。『週刊ビッグコミックスピリッツ』に掲載されたパニックホラー『ギョ』が元ネタとなっており、作者のツイッターにてその関連性が公言されていた。

最近ではSNSの発達によって、ジャンルにとらわれずにマンガを読む読者が増えている。そう考えてみれば、雑誌の垣根を超えたパロディを行うジャンプ作家が次々と現れているのも、必然とも言える時代の流れなのかもしれない…。

文=猿田虫彦
写真=まいじつエンタ

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