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ここ1年、新型コロナウイルスの感染拡大によって「不要不急の外出」を控えるよう呼びかけられてきた。ちなみに不要不急の外出とは、用事のない散歩や飲み会など、やらなくても生活に影響のない外出のこと。その結果、恋人たちのデート事情にも変化が起きているようだ。
まずは、株式会社ネクストレベルが運営する『縁結び大学』が行ったアンケート「恋人との過ごし方の変化」の結果を見てみよう。
同アンケートでは昨年8月24日~8月26日にかけて、コロナ前から交際している恋人を持つ独身男女225人を対象にリサーチを実施。恋人との過ごし方の第1位は「おうちでまったり過ごす」ことだと判明した。コロナ前は16%の人がこの回答を選んでいたのに対して、コロナ禍では31.5%と比率が約2倍に増えている。
そして、「買い物に行く」「店でお酒を飲む」といった、他者と〝密〟になりやすいデートをする人が減少。代わりに「ドライブする」や「公園や浜辺でのんびり」など、市中での接触を避けるデートが急増していた。文字通り2人だけの世界でデートをするのが最適だと考えている人が多いことが窺える。
アンケートの中では、コロナ禍で「意外と楽しかった」というデートについても紹介。《ふたりで料理をしたことが良かったです。普段は仕事終わりに外食に行くことが多かったので、料理を自分たちで作って家で食べるのは新鮮でした》《電車に乗るのが嫌だったので、自転車で行ける公園や植物園に行ったり、普段しなかったことをしました。家の近くにも意外とお洒落なカフェがあることも分かり、自転車でブラブラするのが楽しかったです》といった声があがっていた。さまざまな制約を強いられる中で、恋人たちは上手に工夫してデートを満喫しているようだ。
「おうちデート」で何をする?
世間では「おうちデート」が普及していることがわかるが、実際に家のなかでどんな時間を過ごしているのだろうか? SNS上を覗いてみると、料理にこだわり始めるカップルが多く、ひと手間かけた料理に挑戦したり、インスタ映えするフォトジェニックなメニューを研究しているようす。普段の食卓にはめったに上がらない献立にチャレンジすることで、デートならではの特別感を演出しているのだろう。
他には、《パズルを買って2人でのんびりやる》《Nintendo Switchでマリオパーティ》《2人でプラモデルを黙々と作る》というように、恋人と楽しめる趣味を見つけたという人も。オススメのゲームアプリを教え合い、興味の幅を広げられたという声も見受けられた。
また「おうちデート」を幾度も続け、リラックスした時間を共有することで、お互いの生活習慣もよく分かっていく。一緒に住んだらどんな夫婦になるかイメージしやすく、結婚を意識するようになることも。実際にSNS上では《おうちデートで一緒にテレビを観てたら、CM中に「あのさ、結婚する?」ってめちゃくちゃサラっと言われた!》という報告もある。
生活の中でさまざまな不便を引き起こす新型コロナ。しかし、恋愛は障害があるほど燃え上がりやすい。電話やLINEで連絡する回数を増やしたり、「おうちデート」を続けることで、心の距離がグッと縮まる可能性もある。カップルの方は、感染予防対策をしっかりと行いつつ、今だからこそ可能な〝愛のかたち〟を楽しんでみてはいかがだろうか。
文=川崎かほ
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