Ado『うっせぇわ』に有名アーティストも同調!“キレ芸”の系譜は音楽シーンの伝統

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昨年10月にリリースした楽曲『うっせぇわ』によって、鮮烈なデビューを飾ったAdo。パンチの効いた〝がなり声〟や儚げなファルセット、力強くも甘い地声などを使い分けた歌声は、まさに変幻自在。そんなAdoのパフォーマンスは一般人のみならず、有名アーティストたちも虜にしているようだ。

1月31日放送の『爆笑問題の日曜サンデー』(TBSラジオ)には、シンガーソングライターの泉谷しげるがゲスト出演。泉谷といえば、毒舌と怒声を交えたキレ芸で広く知られている。ところが泉谷によると、最初にキレ芸を披露したのは自身ではなく、『RCサクセション』の忌野清志郎だという。

そして泉谷によると、同様の精神はAdoへと受け継がれているそう。プロフィール紹介のBGMとして「うっせぇわ」をリクエストすると、「こういうことを俺たちがやってきたようなもので。『バカヤロー』とかさ、そういうことをやってきたじゃない」とコメント。さらに「未だにこういう気分が脈々とあるんだな、と。受け継いでんのかな、分かんないけど、素晴らしいなぁと思う」と、Adoを絶賛していた。

同楽曲には「うっせぇわ」「クソだりぃな」「くせぇ口塞げや」など、衝撃的なワードが多数散りばめられている。作詞を担当したのは本人ではないものの、歌詞に心をのせて歌い上げるAdoは、れっきとしたキレ芸の継承者と言えるだろう。

ちなみにハードロックバンド『筋肉少女帯』の大槻ケンヂも、自身のツイッターにてAdoを絶賛。過激なパフォーマンスによって1970年代に注目を浴びた『頭脳警察』の『ふざけるんじゃねぇよ』を引き合いにだし、「うっせぇわ」について「パンクですねぇ」とコメントしていた。

またネット上では「うっせぇわ」を聴き、パンクバンドとして一時代を築いた『スターリン』や『あぶらだこ』といったバンドを連想する人も。Adoが継承したのは、キレ芸という名のパンク魂なのかもしれない。

Adoは厨二病を発動しているうちに聴くべき!?

すでに大物感の漂うAdoだが、その素顔はベールに包まれている。「うっせぇわ」のPVを含め、Adoが参加した楽曲はアニメーションや静止画で構成されているものが多く、どんな人物であるかはうかがい知れない。1月22日には『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演したものの、流れたのは電話取材の音声のみだ。

しかし、彼女のツイッターをのぞいてみると、わずかにその素顔が垣間見える。彼女は無口で根暗な一面があることを自負しており、中学生の頃にはいわゆる〝厨二病〟めいたところもあったようだ。

過激なパフォーマンスを行うアーティストほど、内側に鬱屈とした何かを抱えているもの。キレ芸やパンクの精神は、厨二病と表裏一体の関係にあると言えるだろう。

ネット上では厨二病まっただ中にある10代だけでなく、厨二病を拗らせた大人たちも「うっせぇわ」を熱狂的に支持しているようだ。《うっせぇわ好きだよ。厨二病患ったまま大人になっちまったからな…》《おばさん世代にも歌詞が刺さるわー。文学っぽさと毒っぽさの混在》《うっせぇわの曲、少年向けだと思うけどサラリーマンや大人にも刺さるとこある》といった声が飛び交っている。

さまざまな方面で注目を集めているAdoは、2月5日放送の『バズリズム02』(日本テレビ系)にゲストとして登場予定。時代の最先端を突き進むキレ芸とパンク魂を、ぜひその目で見届けよう。

文=川崎かほ

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