『ジャンプ』打ち切り列伝!“名言”を残して消えた漫画3選「THE ENDォ!!」

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『週刊少年ジャンプ』といえば、読者アンケートによって作品が評価され、人気のない作品は容赦なく切り捨てられるとウワサされてきた。これまでに数々の打ち切り作品の山が築かれてきたが、その中でも伝説と言える逸話を残した漫画を3つ紹介しよう。

悲哀に満ちた打ち切りエピソード

<その1>史上最速の打ち切り…『チャゲチャ』澤井啓夫
ジャンプ史上最短となる8週で打ち切りとなったのが、2008年の42号から49号にかけて連載された『チャゲチャ』。人気漫画家の澤井啓夫が、自身の代表作『ボボボーボ・ボーボボ』の後に手がけた作品だ。

大まかなストーリーは、日本一の大都市「暮東京」を舞台として、全国から集まったヤンキーボーイたちが激闘を繰り広げる…というもの。前作「ボーボボ」と同じギャグ漫画で、登場するキャラはどこか前作の登場人物と似ている部分があった。大きく違う点を挙げるとすれば、「チャゲチャ」にはツッコミ役と呼べる存在がいない。前作ではツッコミ役が作品のいいスパイスとなっていたのだが、「チャゲチャ」はブレーキなしの不条理ギャグ漫画となっている。

前作と同じテイストによる既視感とマンネリ感、そしてツッコミなしのギャグオンリーな世界観に読者が置いてきぼりにされたため、8週という驚異のスピードで連載終了を迎えることに。この結果に影響を受けたのか、次作の『ふわり!どんぱっち』では絵柄も作風もガラリと変わり、ほのぼの系のギャグ漫画となってしまった。

<その2>迷走っぷりが伝説級!?『タカヤ』坂本裕次郎
坂本裕次郎の『タカヤ』は、2005年から2006年にかけて連載されたジャンプ作品。主人公の火叢タカヤが、力こそが全てである学園に入学するという設定の学園格闘コメディ…だったはずが、終盤でいきなり異世界ファンタジーものに突入するという驚異の迷走を披露した。また、1話の「あててんのよ」と最終話の「よっしゃあああツッ! THE ENDォォ!!」というセリフは、当時ちょっとした話題を呼んだ。

「タカヤ」は1~38話が「閃武学園激闘伝」というサブタイトルの学園編、その後の12話分が「夜明けの炎刃王」とサブタイトルを変えた異世界編となる。人気が低迷した漫画が、テコ入れで作品のテーマを変えるのはよくある話。有名どころでは『ドラゴンボール』がギャグ漫画からバトル漫画へ、『遊☆戯☆王』がゲーム全般を扱う話からカードゲーム中心の話へとテコ入れされている。だが、成功した作品の多くは、もともとの設定や世界観を活かしたうえでテコ入れを行っていた。

一方「タカヤ」は、ストーリーの途中でいきなり異世界へと迷い込むという、文字通り「異世界転生」のような展開。学園編では身一つで強者を目指していた主人公は、異世界でなぜか剣士になる。敵も学園編では同じ学園の生徒だったのに、異世界ではクリーチャーや魔法使いと戦うことに。また、ヒロインも異世界転生するのだが、異世界では記憶喪失の姫となっている。

枚挙にいとまがないが、学園編と異世界編ではもはや別作品という印象だ。読者はそんな超展開についていけなかったのか、テコ入れもむなしく異世界編はコミックス1巻分の12話で終わってしまった。