偉大すぎる『ベルセルク』の功績… 鬼滅、進撃も影響を受けたダークファンタジーの金字塔

偉大すぎる『ベルセルク』の功績… 鬼滅、進撃も影響を受けたダークファンタジーの金字塔

偉大すぎる『ベルセルク』の功績… 鬼滅、進撃も影響を受けたダークファンタジーの金字塔 (C)PIXTA

5月20日、日本を代表するファンタジー漫画『ベルセルク』の作者である三浦建太郎さんの訃報が届いた。あまりに急であり、早すぎる逝去に、一般人のみならず漫画家からも悲しみの声が寄せられている。これほどまでに多くの人が喪失感に襲われているのは、三浦さんの画業が偉大なものであったからに他ならない。追悼の意を込めて、「ベルセルク」が日本文化に及ぼしてきた影響を振り返ってみたい。

「ベルセルク」の存在は、日本の漫画界にとって不可欠な〝土台〟だった。中世ヨーロッパを元にしつつ、それまで誰も見たことがなかったダークな世界観を表現。敵として立ちはだかる異形のモンスターや、それをなぎ倒していく大剣など、あらゆるデザインが画期的な発明だと言える。

実際に「ベルセルク」の影響を公言している作家も少なくない。たとえば大人気漫画『進撃の巨人』の作者・諫山創。2013年に発売された『進撃の巨人 OUTSIDE 攻』で行われたインタビューにて、諫山はキャラクターの着想を「ベルセルク」から得たことを明かすと共に、ヒロインであるキャスカとグリフィスが出会うシーンについて言及していた。

また、『鬼滅の刃』の作者・吾峠呼世晴も「ベルセルク」のファンとのこと。2017年3月にツイキャスで配信された『スクジャンホームルーム』にて、吾峠が「ベルセルク」の大ファンであることを「鬼滅の刃」の担当編集が明かしていた。たしかに、血なまぐさい作風や作り込まれた世界観には「ベルセルク」を彷彿とさせる部分がある。

また、現在ツイッター上では多くの漫画家たちが悲しみと共に「ベルセルク」の思い出を語っている。漫画『黒執事』で知られる枢やなは10代の頃に「ベルセルク」と出会い、「多大なる影響」を受けたことを告白。また、イラストレーターの黒星紅白や小説家の成田良悟など、他ジャンルのクリエイターたちもその影響を呟いていた。

『ベルセルク』は日本のゲーム業界にも絶大な影響を…

「ベルセルク」の漫画業界だけでなく、ゲーム業界においてもたしかな足跡を残している。たとえば『ダークソウル』シリーズは世界観はもちろんのこと、明らかにインスパイアを受けたデザインのモンスターが多く登場する。また作中の「グレートソード」は「ベルセルク」を象徴する大剣「ドラゴン殺し」に似ており、武器においてもその影響は明白だ。

同じく「大剣を背負う剣士」というイメージは、『ファイナルファンタジー7』の主人公であるクラウドにも通じるものがある。同様に大人気ゲーム『モンスターハンター』シリーズの大剣も「ベルセルク」から着想を得ているのだろう。

ネット上では多くのファンが「ベルセルク」への想いを語っており、《日本のダークファンタジーの質が高いのは、間違いなくベルセルクのお陰だもの。偉大すぎる人だ….》《ベルセルクがなければ幼女戦記やオーバーロードもなかったのかも。本当に偉大だったのだな…》《ガッツがいなければ、クラウドも存在しなかったわけですからね。影響が世界レベルすぎるよ》《MMOでも大剣といえばガッツのイメージが先行するだろうし、グリフィスのようなキャラもよく見る。多大なる影響を世界に与えた漫画だと思う》と称える声が後を絶たない。

直接的に影響を読み取れるものだけでなく、「ベルセルク」の生み出したダークファンタジーの世界観はあらゆるジャンルの基礎となっている。三浦さんの遺伝子は、日本のファンタジー文化のなかで今後も脈々と受け継がれていくことだろう…。あらためてご冥福をお祈り申し上げます。

文=猿田虫彦

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