『鬼滅の刃』複製原稿でもサンプル詐欺! 集英社の“言い訳”に購入者激怒で大炎上

『鬼滅の刃』複製原稿でもサンプル詐欺! 集英社の“言い訳”に購入者激怒で大炎上

『鬼滅の刃』複製原稿でもサンプル詐欺! 集英社の“言い訳”に購入者激怒で大炎上(C)PIXTA

『週刊少年ジャンプ』に連載され、日本を代表するコンテンツとなった『鬼滅の刃』。昨年10月に公開された『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』が興行収入400億円を突破するなど、今でも話題は尽きない。しかし明るいニュースの一方で、SNS上では同作をめぐる「サンプル詐欺」騒動が巻き起こっているようだ。

騒動の火種となっているのは、『ジャンプフェスタ2021』で発売された『「鬼滅の刃」まるごと複製原稿セット -JC掲載版-(第204話、全33頁)』という商品。作者・吾峠呼世晴の原画をリアルサイズで再現したもので、お値段は3万8500円(税込)と高額設定だった。

お高いので、さぞかしクオリティーの高い商品が届くかと思いきや、いざ商品が届くと、購入者から不満の声が噴出することに。手元に届いた「複製原稿」が、イメージとかけ離れていたようだ。商品のサンプル画像では〝生原稿〟を思わせる原画が写されており、単行本に印刷される範囲の外まで絵が描き込まれていた。しかし実際に到着した「複製原稿」では、なぜか印刷範囲が狭くなっており、画面端の絵が断ち切られていたのだ。

また一般的な「複製原稿」では、作者の痕跡や筆致、写植などを楽しめるもの。しかし今回の商品ではそうした部分が再現されておらず、たんに単行本の内容を拡大コピーしたような状態となっていた。

これに対して「期待を裏切られた」と感じたファンは多かったようで、SNS上では返品・返金を行ったことを報告する声が続出。ツイッター上には、《この値段で、コピーレベル(とても複製原稿とは呼べない)で、納得いかない。ホワイトの跡とか、トーン貼ってある感じとか、ベタの跡とか再現してあるレベルのがほしいんだ》《鬼滅のファンどころか先生に対しても失礼すぎるし、「複製原稿」として売り出してるから詐欺案件》《詐欺レベルの商品を高額販売して恥ずかしくないのかって思う…》《返金もされたし、これで終わりなんだろうけど、他作品のような複製原稿がもう手に入らないのは悲しいんだよなぁ》《鬼滅なら何でも買うやろって足元見られてる感じがとっても腹立たしいし、これは刷り直しされるまで徹底的に抗議しないとずっとこんなクオリティーのものが複製原稿として印刷され続けることになる》といった憤りの声が続出している。

集英社の対応をめぐって広がる波紋

また、一部の購入者は専門窓口に問い合わせを行っているものの、その返答によってさらなる不信感が生まれることに。公式の見解として印刷不備ではなく商品の仕様であり、あくまで〝説明不足〟によってトラブルが生じた…というメッセージが届いたそうだ。また、炎上を回避するためか、HPにすらこの事態は掲載されていない。

「複製原稿」と聞けば、誰もが作家の痕跡が残った生原稿に近い状態を想像するもの。実際に他作品の複製原稿では、購入者のイメージ通りの商品が届いている。「鬼滅の刃」に関しても同様のクオリティーを期待するのは当然だろう。そもそも、販売ページの説明内容と食い違いがある点が最も大きな問題だ。また、同時に発売され、商品説明文が全く同じ『ハイキュー!!』の複製原稿や、他ジャンプ作品の複製原稿は従来通りの高品質だったとされている。

ここでもうひとつ問題なのは、ファンは集英社に罰則や返金を求めるというワケではなく、純粋にきちんとした「従来通りの仕様の複製原稿」の再印刷を望んでいるところだろう。とあるファンが問い合わせたところ、商品ページとの違いについては「原稿用紙のサイズや質感・メモリを再現した」という幼稚な言い訳が返ってきたという。

ちなみに小学館からは、今回の〝鬼滅のような複製原稿〟と近い仕様のものが「複製原稿とは異なる商品」として192ページ・3360円(税込)で発売されている。企業や作品・年代が異なる作品である事を考慮しても、今回の「鬼滅」の複製原稿の価格が適正だったとは言えなさそうだ。

これは『鬼滅の刃』という作品のイメージだけでなく、集英社と作者・吾峠の信頼関係にも関わってくる問題だろう。今回の購入者切り捨てとサンプル詐欺は、「吾峠呼世晴のアナログの筆跡や印刷範囲外の絵は価値がない、印刷しなくても問題ない」という判断にもつながりかねない。いつも読者のことを大切にするコメントを発表し、〝聖人〟〝隙の糸が見えない〟と言われ続けてきた吾峠が、このような暴挙を許すとは考えづらい。

この問題が発覚したのは4月28日ごろだが、現在にいたるまで騒ぎは収束していない。今年10月には「『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展」が開催される予定となっているが、そこではファンが望むような原画が展示されるのだろうか。

「鬼滅」を巡っては、つい先日、アニメ制作を手掛ける『ufotable』が炎上。『無限列車編』Blu-ray/DVDの完全限定生産版に付属する「ufotable」限定特典『光る 心を燃やせアクリルスタンド』がサンプル詐欺だとして炎上したばかりだった。

作者の目の届かないところで頻発する「鬼滅」の炎上騒動。燃やすのは心だけにしてほしいものだ。

文=大上賢一

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