『ボーボボ』を政治利用!? 農水省のツイートに簡単に心を開くオタクたち…

『ボーボボ』を政治利用!? 農水省のツイートに簡単に心を開くオタクたち…

『ボーボボ』を政治利用!? 農水省のツイートに簡単に心を開くオタクたち… (C)PIXTA

『ところてんの日』と制定されている6月10日、農林水産省の公式ツイッターが「ところてん」にまつわるツイートを投稿。そこに大人気ギャグ漫画『ボボボーボ・ボーボボ』のネタが仕込まれていたことで、ネットユーザーの好感度が急上昇してしまったようだ。

同アカウントでは、今食べたい食品として「ところてん」を紹介。そこには〝ぬ〟の文字が並ぶ画像が添付されていたのだが、これは「ボーボボ」に登場する〝ところ天の助〟が愛用していた「ぬのハンカチ」にそっくりなデザインだった。ご丁寧に天の助が嫌いな〝ね〟が含まれているところにも、こだわりを感じる。

お堅いイメージの「農水省」が「ボーボボ」ネタを呟いたというギャップがウケたらしく、このツイートはたちまち拡散されることに。6万件以上の「いいね」とリツイートを集め、作中の用語である「ハジケリスト」がトレンド入りする騒ぎとなった。

多くのオタクたちがパロディーを好意的に受け止めており、《政府にハジケリストがいるぞ!》《農林水産省の方にハジケリストがいたのね、仲良くなれそうだわwww》《ハジケリストが国の上の方におるんよ》《政府のハジケリストという単語好きすぎる》などと大盛り上がりしている。

サブカルネタで手軽に好感度アップ? 黒歴史に警鐘を鳴らす人も…

6月1日にも、「日本経済団体連合会」の新会長に就任した十倉雅和氏が格闘漫画『刃牙』のファンであることを公言。《これは信頼できるオタク》と称賛の声が集まっていた。しかしその一方で、政府や公的機関が漫画・アニメ好きをアピールすることに《もう漫画やアニメを政治利用するのはよしませんか?》《麻生太郎の一件で懲り懲りなんだよなぁ…》と慎重な姿勢を見せる人もいるようだ。

彼らの脳裏に過ぎったのは、オタクたちの味方だと思われていた麻生太郎氏の裏切りの件だろう。かつて麻生氏はゴスロリメイドの少女たちが活躍する漫画『ローゼンメイデン』を読んでいたことから、〝ローゼン閣下〟と呼ばれ熱い支持を受けていた。

しかし蓋を開けてみると、麻生氏は「ローゼンメイデン」を愛読していたわけではなく、偶然手に取っただけだと判明。加えて、2013年の参議院予算委員会で「児童ポルノ規制法」について議論されていたときのこと。表現規制反対派で知られる山田太郎議員の追求に対して、麻生氏は最初に規制運動に着手したのが自分であり、その結果表現が「良くなった」ことを語っていた。さらにその場では、「子どもが読むものだから」という理由で、他の媒体よりも漫画が問題視されることを説明している。

こうした行動によって、オタクたちの〝ローゼン閣下〟への関心は徐々に薄れていった。しかし今でも、漫画やアニメが好きだと語るだけで「味方」と捉えるような風潮は変わっていない。その裏に政治利用の意図があるとはかぎらないが、政治パフォーマンスの道具にされた過去があることを忘れてはならないだろう。

文=大上賢一

【画像】

master1305 / PIXTA

【あわせて読みたい】