『嘘喰い』作者が“無許可セリフ変更”を告発! センスの無い改変に同情の声

『嘘喰い』作者が“無許可セリフ変更”を告発! センスの無い改変に同情の声

『嘘喰い』作者が“無許可セリフ変更”を告発! センスの無い改変に同情の声 (C)PIXTA

8月3日、『嘘喰い』や『バトゥーキ』などの作品でお馴染みの漫画家・迫稔雄が、過去に『ヤングジャンプ』編集者との間に生じたトラブルについて告白。驚きの内容をめぐって、漫画ファンから同情の声が寄せられている。

迫がツイッター上で行った告発によると、そのトラブルは「嘘喰い」における人気エピソード「廃坑のテロリスト編」で勃発。元々は「一流の殺し屋」と表記していた箇所が、雑誌に掲載された時点で「超A級の殺し屋」といった表現に変わっていた。しかも当時の副編集長が独断で行った変更だったため、雑誌が届くまで迫は知らなかったという。

さらに、後日その副編集長と顔を合わせた際に「文句あるようだけど今後も変えるからな!」とわざわざ宣言されたそう。迫は今でも理不尽な対応を腹に据えかねているようで、《何時間も苦しみ抜いて産み出したセリフをふざけた個人の好みで黙って変えられ、雑誌で気付く…コレは生涯忘れない》とツイートしていた。

些細な変更点ではあるものの、作中のセリフには作者にしかわからない言葉のニュアンスが込められており、その後の伏線の可能性になっている可能性もある。何より漫画家に確認せず、無断で変更するのは悪手にもほどがあるだろう。

迫の告発ツイートに対して、世の漫画ファンからは《作者に無断で変更なんてあっていいわけがない》《漫画家の作品を勝手に弄るってどういう職業意識なんだ?》《無許可改変&恫喝とかスゴいな…》《「一流の殺し屋」でいいと思うけど、なんでわざわざダサくするんだろう》《とりあえず無駄に何かに自分で手を加えることで〝仕事してます、関わってます、影響与えてます感〟を出したかったのかね。無能な奴ほど、こういう仕事をやりがち》といった声があがっていた。

編集者のセリフ改変はよくあること?

クリエイターの作品を勝手に変更することは言語道断だと思われるが、実際には漫画業界では同様のケースがしばしば起こっている。たとえば今年3月には、『コミック乱ツインズ』に掲載されていた『鬼切丸伝』の作者・楠桂が編集者による無断改変を告発。前田利家の「まるで自刃を思わせる壮絶な最後だったという」とのセリフを、「利家は自らの刀で、壮絶な最後を迎えた」に変えられたことに怒りを表明していた。

史実の利家は自刃で命を落としたわけではないので、改変後のセリフでは間違った事実を書いていることになる。この投稿を受けて、「コミック乱ツインズ」の編集部では謝罪文を発表。セリフ変更は本来合意のもと行っているが、この件に関しては相談を怠ってしまったと説明している。

他にもさまざまな漫画家が編集者による〝善意の改悪〟について語っており、一人称を勝手に変更したり、漢字のとじ・ひらきをイジラレたりすることが明らかとなっている。読者に与える印象を考え、セリフの細部にまでこだわっている漫画家は多い。編集者がその意識を共有できていなかった場合、トラブルが起こってしまうのだろう。

もっと言えば、勝手にセリフを変える編集者には〝漫画のプロ〟としての驕りがあるのかもしれない。あくまで漫画家ファーストの姿勢を貫き、創作活動を支えてほしいところだ。

文=大上賢一

【画像】

Beton Studio / PIXTA

【あわせて読みたい】