オタクの街が“ゴーストタウン”に…? 秋葉原・池袋の閉店ラッシュに悲しみの声

オタクの街が“ゴーストタウン”に…? 秋葉原・池袋の閉店ラッシュに悲しみの声

オタクの街が“ゴーストタウン”に…? 秋葉原・池袋の閉店ラッシュに悲しみの声 (C)PIXTA

1年以上にわたって続くコロナ禍の影響か、ここ最近オタクの街の風景が変わりつつある模様。聖地・秋葉原でも閉店する店舗が相次いでおり、世のオタクたちから悲しみの声が上がっている。

たとえば〝薄い本〟が買える店として長年親しまれてきた『とらのあな』だが、ここ最近は全国的に規模の縮小が顕著。秋葉原においてもそれは例外ではなく、今年1月に秋葉原店Bの女性向け同人誌・商業誌フロアが閉鎖。そして4月には秋葉原店Bと秋葉原店Cがそれぞれ閉店となった。

その他にもメイドカフェやホビーショップ、PCショップ、カードショップ、カラオケ店にいたるまで、多くの店舗が閉店や移転を余儀なくされている。その中でも印象的だったのが、『カラオケ アドアーズ秋葉原店』の閉店。一般的に〝アキバらしい〟店ではないだろうが、街並みという観点では「アドアーズ秋葉原店」がない中央通りに違和感を覚える人は多いはずだ。

お馴染みの店舗が次々と閉店する秋葉原に、SNSなどでは《コロナ禍になってから秋葉原にはまともに行ってないけど、だいぶ変わってるんだろうな》《俺の好きな秋葉原の店が次々と閉店していく…》《次行くときには知らない秋葉原が待っているんだろうな》《秋葉原のテナント空きまくりでビビる》《久しぶりに秋葉原来たけど、色んな所が閉店してるから少し寂しい》といった声が。今後も秋葉原の風景は、急激に変わっていくのかもしれない。

コロナ禍だけが閉店ラッシュの原因ではない?

ただ、店舗型のビジネスに逆風が吹いている昨今では、従来の店舗が相次いで閉店する流れも仕方がないように思える。ネット通販サービスが充実している現在において、〝秋葉原でしか買えないもの〟が果たしてどれほどあるのだろうか。思い返せばコロナ禍以前から、秋葉原はお買い物をする街というより、一種のアミューズメントパークのような様相を呈していた。また閉店ラッシュの一因としては、店舗が入っている建物自体の老朽化なども考えられる。

ちなみに店舗の閉店が相次いでいるオタクの街は、秋葉原だけではない。「乙女ロード」が有名な池袋でも多くの店が閉店しており、あの『セガ池袋GiGO』も「施設の定期建物賃貸借契約の満了及びビルのリニューアル」を理由に、28年の歴史に幕を下ろした。同店ではこれまで多くのゲームの大会などが行われていたため、ゲーセン通いをしていた格闘ゲームプレイヤーなどはとくに寂しい思いをしているはずだ。

とはいえ、もしコロナ禍がなかったとしても、遅かれ早かれオタクの街は姿を変えていただろう。今後はどのような店舗が入るのか、移り変わるオタクの聖地を見守っていきたい。

文=大上賢一

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Koldunova / PIXTA

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