『Apex』の“一人勝ち”はいつまで続く? 他のバトロワゲームには無い魅力とは…

『Apex』の“一人勝ち”はいつまで続く? 他のバトロワゲームには無い魅力とは…

『Apex』の“一人勝ち”はいつまで続く? 他のバトロワゲームには無い魅力とは… (C)PIXTA

現在、爆発的な人気を博しているバトルロイヤルゲーム『Apex Legends』。すでにリリースから2年半以上が経過しているが、その勢いはとどまることを知らない。なぜ類似ゲームがいくつもある中で、飽きられることなくブームが続いているのだろうか。

「Apex Legends」は、2019年2月にリリースされたオンラインゲーム。プレイヤーは3人1組でチームを組み、広大なマップの中で生き残りを賭けて戦っていく。高いクオリティーにもかかわらず基本プレイ無料であり、PC版以外にも『PlayStation 4』や『ニンテンドースイッチ』といったマルチプラットフォームに対応している点が特徴だ。

同作の人気は、さまざまな数字から推測できる。今年5月に開催されたオンライン大会『第5回CRカップ』は、公式による本配信と個人視点の配信を合わせると、最高同時接続者数70万を突破。また、人気配信者・加藤純一氏が9月に行った「かとマス」企画では、Twitchの最大同接が約24万人を記録した。これほど注目を集めるゲームタイトルは、任天堂やスクウェア・エニックスなどの大手でもほとんど存在しないだろう。

とはいえ、FPSゲームというジャンルで考えれば、「Apex Legends」と類似したタイトルはここ数年で次々発売されている。たとえばライアットゲームズの『VALORANT』や、CoDシリーズの最新作『コール オブ デューティ ヴァンガード』などは注目度が高かった。しかしいずれもコアなゲーマーが熱中している印象で、一般受けしているとは言い難い。

なぜ人は「Apex Legends」に取り憑かれるのか

そもそも日本ではFPSゲームはマニアックなジャンルであり、一般的な人気を獲得しにくいと言われていた。「Apex Legends」がその状況を覆したのは、やはり〝間口の広さ〟が大きな要因だろう。基本プレイ無料であり、さまざまなプラットフォームでクロスプレイできる点が強みとなっている。

さらにブームを加速させたのは、コロナ禍の時勢に即したゲーム性。3人で1つのチームを組むシステムなので、『モンスターハンター』のように友人と協力しながらゲームを楽しめる。家を出なくても没頭できる趣味として、浸透していったのではないだろうか。

もちろんそれだけでは、社会現象クラスのヒットにはつながらない。もっとも大きな要因は、配信・ストリーマー業界での「Apex Legends」ブームにある。最近ではプロ顔負けの腕前をもつ『Hey!Say! JUMP』の山田涼介が実況プレイを行っているほか、『ダイアン』津田篤宏や速水もこみちといった芸能人たちもストリーマー化。それ以前にも天月やそらるなどの歌い手、『にじさんじ』などのVTuberが、同作の知名度アップに貢献してきた。

他の国と比べても、日本における「Apex Legends」の盛り上がりは異様な光景らしく、世界トッププレイヤーのImperialHal(インペリアルハル)が驚きを示したことも。もしかするとブームの背景には、「流行りものに便乗する」という日本人の国民性が関係しているのかもしれないが…。

人気が人気を呼ぶという状況ゆえ、当面〝覇権〟の座は揺るがないだろう。一体どんな新作タイトルが同作の牙城を崩すのか、ゲームメーカーたちのバトルロイヤルから目が離せない。

文=「まいじつエンタ」編集部

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