鳥山明が黒人差別でまさかの炎上! 海外で“デマ”の捏造被害に

鳥山明が黒人差別でまさかの炎上! 海外で“デマ”の捏造被害に

鳥山明が黒人差別でまさかの炎上! 海外で“デマ”の捏造被害に (C)PIXTA

日本が世界に誇る大人気漫画『ドラゴンボール』の作者・鳥山明が、とんでもない“デマ”の被害に見舞われている。黒人に対する差別的な発言を行ったとして、海外ファンたちの間で大混乱を巻き起こしているのだ。

差別発言(デマ)によって炎上

問題となっているのは、とある海外ユーザーが投稿したツイート。そこには、海外メディアによる鳥山のインタビュー記事らしき画像が添付されていた。

インタビュー記事は英語で綴られているのだが、鳥山の発言として、「ドラゴンボールは日本人により、日本人のために作られたもの」「黒人は日本に住んでいない」といった内容が紹介されている。

同ツイートは海外で瞬く間に拡散される事態となり、2月27日時点で「いいね」が9,500件を突破、インタビュー記事の画像は43.2万件も表示されていた。

そのショッキングな内容に、海外ユーザーからは《信じられない》《そんなこと言う人だったのか?》《彼ほどの人でもこんなことを言うんだな》と落胆の声が上がっている。

とはいえ火種となった記事は、デマである可能性が濃厚。参照元の記事がいまだ発見されていないどころか、画像は編集ソフトによって加工されたものだと指摘されている。

そもそも「ドラゴンボール」は、多様な人種が存在することを積極的に描いており、ウーブや「レッドリボン軍」の“ブラック補佐”など、黒人らしき人物も登場していた。

インタビューの内容とは、整合性がとれないと言えるだろう。

黒人人気の高い「ドラゴンボール」

もともと「ドラゴンボール」は、黒人からの人気が非常に高い。

それはヒップホップ界で、「ドラゴンボール」がしきりに参照されていることからも分かる。

たとえば有名ヒップホップグループ『ウータン・クラン』の実質的なリーダーであるRZAは、その著書『The Tao of Wu』で「ドラゴンボール」の物語を黒人の生き方に親和性があるものと語っていた。

またチャイルディッシュ・ガンビーノ(ドナルド・グローヴァー)は、『My Shine』という楽曲の中で、「俺は悟空のようなスーパーサイヤ人」だと歌っている。

そうした文脈があるからこそ、画像を捏造したアカウントは、あえて「ドラゴンボール」に黒人差別を結び付けようとしたのだろう。

だが、ここ数年の「ドラゴンボール」はその真逆としか言えない出来事によって、黒人のファンたちを歓喜させてきた。

『Vジャンプ』で連載されている『ドラゴンボール超』では、いかにもなテンプレ的な描き方ではなく、自然体の黒人キャラが登場したことで喝采を浴びたばかりだ。

この描写は海外ファンにとっては相当嬉しかったようで、《人種差別的ではない黒人キャラのデザイン…夢を見ているようだ》《泣きたくなるくらい幸せな描写》《普通の見た目の黒人を描くのは初めてじゃない!? 黒人キャラの絵柄が変わって嬉しい》と絶賛の声が続出していた。

「ドラゴンボール」と鳥山をめぐる真実が、海外のファンたちに伝わることを祈るばかりだ。

文=「まいじつエンタ」編集部

【画像】

master1305 / PIXTA