堺雅人主演『VIVANT』初回から大赤字? 製作費のかけすぎで採算取れず…

堺雅人 

堺雅人  (C)まいじつ

7月16日より始まった日曜劇場『VIVANT』(TBS系)には、豪華キャスト陣が出演し、海外ロケなどが行われている。

多額の製作費がつぎ込まれているというが、視聴率は比例しているのだろうか。

同作は、主人公のサラリーマン・乃木憂助(堺雅人)が、会社の〝誤送金問題〟をきっかけに、「VIVANT(ヴィヴァン)」という謎の言葉をめぐる騒動に巻き込まれていくアドベンチャードラマだ。

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第1話で乃木は、誤送金された130億円を取り戻すべく、送金先であるバルカ共和国へと向かった。しかし、その先で爆発事件に巻き込まれたうえ、爆破犯と間違えられてしまう。

かくして警察に追われる身となった乃木は、バルカを脱出するために奔走するのだった。

「堺の脇を固めるのは、阿部寛や二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司など日本を代表する俳優陣。

加えて、これまでにない規模の海外ロケが敢行されており、第1話冒頭で乃木が砂漠を彷徨うシーンは、南ゴビにあるホンゴル砂丘で撮影が行われました。

たった1話で〝1億円〟の制作費が掛かっているというウワサもあります」(ドラマライター)

しかし、莫大な制作費に反して、第1話の平均世帯視聴率は11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と微妙な数字だった。

前期の日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』(同系)の制作費は5000万円ほどといわれており、初回視聴率は14.7%を記録。そう考えると「VIVANT」はだいぶ赤字といえそうだ。

“ノー宣伝”でも人気が出たヒット映画

第1話の視聴率がいまいち振るわなかった理由として、事前情報が少なすぎた点が挙げられるだろう。

キャスト陣に主役級の俳優を揃え、原作・演出を『半沢直樹』(TBS系)でお馴染みの福澤克雄氏が務めること以外は、ほとんど情報が明かされていなかった。

公式サイトの第1話のあらすじを見ても、書かれているのは《VIVANTとは一体…?》《敵か味方か、味方か敵か──遂に、冒険が始まる》といった文言のみ。

そのため、あまり世間の興味を引けず、視聴率に繋がらなかったのかもしれない。

とはいえ、最近公開された映画は、宣伝を行わなくとも驚異の興行収入をたたき出していた。

「7月14日に公開された『君たちはどう生きるか』は、宮崎駿監督の10年ぶりとなる長編アニメーション映画です。

同映画はメインビジュアル以外の情報を一切出さないという、『VIVANT』と同じ宣伝方針を取った作品でした。

しかし、内容が不明だったのにもかかわらず、公開から4日間で観客動員数135万人を達成し、興行収入も21.4億円と早くも大ヒット作に。

長年愛され続ける作品を生み出してきたジブリだからこそ、事前情報がまったくなくても成功したのでしょう。

対して近年の日曜劇場は、前期の『ラストマン』以外は人気が低迷気味でした。

『VIVANT』はSNS上の評判が悪くないだけに、素直に宣伝活動へ力を入れていれば、もっと視聴率が見込めたかもしれませんね」(同・ライター)

豪華俳優陣を揃え、大金をつぎ込めば視聴率が取れるというわけではなく、結局はドラマの中身が重要なのだろう。

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