『ホロライブ』がついに中国から許された?『bilibili』公式アカウントが約3年ぶりに再稼働

『ホロライブ』がついに中国から許された?『bilibili』公式アカウントが約3年ぶりに再稼働

『ホロライブ』がついに中国から許された?『bilibili』公式アカウントが約3年ぶりに再稼働 (C)PIXTA

国内外で圧倒的な人気を誇りながらも、とある騒動以来、中国市場と微妙な関係が続いていたVTuberグループ『ホロライブ』。しかしつい最近、中国との関係改善を期待させるような動きが公式に見られたことで、大きな注目が集まっている。

中国市場から撤退していた「ホロライブ」

「ホロライブ」と中国が微妙な関係になったきっかけといえば、発端は約3年前にさかのぼる。いわゆる「一つの中国」問題だ。

桐生ココと赤井はあとが2020年9月24~25日にかけて、自身の配信内でYouTubeチャンネルのアナリティクスを開示。国ごとのアクセス数を表したページを公開したのだが、その中に中国ではなく台湾が、国の1つとして計上されていた。

このアナリティクスが、中国ファンから「『一つの中国』という方針に反して台湾を独立した国とみなした」とされ、猛バッシングを受ける事態に発展。誹謗中傷や荒らしも発生し、2人は活動休止に追い込まれた。

その後、「ホロライブ」を運営するカバー株式会社は、公式サイト上で「機密情報である統計データの開示と2次利用」していたこと、「一部地域に在住の方に対する配慮に欠けた発言があったことを確認」したことを報告。

さらに同日、カバー株式会社は「bilibili」上で「『一つの中国』という考えを支持する」という旨の声明を発表した。

「因果関係は明らかではありませんが、この出来事を境に、『ホロライブ』は中国市場と距離をとるようになりました。

実際に炎上が起きた2020年9月以降、『bilibili』の公式アカウントでは一切動画が更新されなくなりました。それまでは盛んに動画が投稿されていたので、明らかに“大人の事情”があったと考えるべきでしょう」(VTuber業界関係者)

中国ゲームの解禁に期待を寄せる声も

ところがそんな「bilibili」の公式アカウントに、突如異変が発生。8月末から、動画の投稿が再開されたのだ。

8月21日に投稿されたショートアニメ動画を皮切りとして、「ホロライブ」メンバーによる楽曲のMVや、ライブイベント『ホロライブ・サマー2023 3DLIVE Splash Party!』の動画などが次々と公開されている。

動画の投稿は2020年の9月21日に途絶えていたので、実に約3年ぶりの稼働再開という形。ただ、「ホロライブ」メンバー個人のアカウントは、いまだ停止したままだ。

「『bilibili』で動画投稿が再開されたことで、ふたたび『ホロライブ』が中国にアプローチを仕掛けるのではないかとファンたちは盛り上がっていますね。さらにここから想定されるのが、“中国産ゲーム”の配信活動です。

『ホロライブ』は『一つの中国』騒動以来、中国のゲームとの接点が激減しました。元々メンバーがやっていたYostarの麻雀アプリ『雀魂』が配信で触れられなくなったほか、大流行しているmiHoYoのオープンワールドRPG『原神』も誰一人プレイしていません。

今回、『bilibili』の公式アカウントに動きがあったことで、こうした“縛り”が緩くなるのではないか…と期待するファンも多いようです」(同)

最近では中国ゲームが次々ヒットし、配信界隈でも大きな盛り上がりを見せている。『ホロライブ』だけがその輪に入れないのは、深刻な機会損失とも言えるだろう。今後、状況が改善されることに期待したい。

文=「まいじつエンタ」編集部

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