「イランは核保有国を選ぶか」茂木健一郎氏が中東問題で最も本質的に焦点になることは「イスラエルが許容するか」

茂木健一郎氏は自身のYouTubeチャンネル『茂木健一郎の脳の教養チャンネル』を4月25日に更新。報復攻撃が続くイランとイスラエルの関係において、今後最も本質的に焦点になることについて語った。

4月19日、イラン中部の都市イスファハンで起きた爆発は、イスラエルの報復攻撃である可能性が高いとみられている。爆発が起きた付近にはイランの核関連施設があり、アラブ諸国をはじめ、世界を驚愕させたが、当のイランの反応は極めて冷静で、被害がないに等しいとの理由から、“報復の計画はない”と示唆している。

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これに関して茂木氏も、イランとイスラエルの対立は一旦沈静化していると見ているようだ。特にイランがイスラエルの攻撃をスルーしていることに対し、「大人の対応を取っている」と、一定の評価をしている。しかし、「対立の構造は、これで終わっているわけではない」と、話を反転。「英語圏の情報を見ていると、イランの政府はいつでも核実験ができるという体制にある」「イスラエル側もいつでもイランの核施設を攻撃できると言っている」と、不穏な空気は中東からは全く消え去っていないことを改めて強調した。

こうした状況を踏まえたうえで茂木氏は、今後イランとイスラエルの関係性において、最も本質的な焦点を「イランの核兵器の開発を許容するか否か」であると断言する。「イランが核保有国になると、あの辺り(中東)の安全補償の環境が全く変わってしまう」といい、「イラン側がまずそのオプション(=核保有)をとるか」「イスラエルが許容するかどうか」と、ポイントの詳細を説明した。

また、これに関しては色々な情報が出ていることも示し、「実質上(イランの核武装を)許容する方向に行くんじゃないか」「イスラエルは核関連施設をたたいてそれを阻止するんじゃないか」といった意見もあり、「この問題は全然解決してなくて、構造的にはまだ現在進行系で今後どうなるかってことを非常に我々、考えなくちゃいけない」持論を展開した。

この動画へのコメントには「私も茂木さんのおっしゃる通りだと考えます」「実際に核を持たなくても“造るぞ造れるぞ”と主張し続ける事が既に一種の抑止力になるのだとしたら、それはそれで平和的な力なのではなかろうかと思います」などの声が寄せられていた。

参考:YouTubeチャンネル「茂木健一郎の脳の教養チャンネル」

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