「本当の敵は週刊文春じゃない」茂木健一郎氏が松本人志擁護派にメッセージ

脳科学者の茂木健一郎氏は3月29日、自身のYouTubeチャンネルに投稿した動画で、性加害疑惑報道で芸能活動を休止した松本人志の擁護派に対して言及。「本当の敵は文春じゃない」と呼びかけた。

茂木氏は「今、文春叩きみたいなのが一部であってね。週刊文春が悪いっていうような言い方があって。僕ね、そういう方々の気持ちは分かるんですよ」と理解を示したが「本当の敵は週刊文春じゃないんじゃないかな、っていう思いが強いんですよ。世間的にラスボスは週刊文春ではないというか、もちろん週刊文春は強いメディアだし、ある種の権威、力になってるのかもしれないけど、でも週刊文春さえ倒せば、週刊文春さえそういう報道をしなければ、自分たちが今まで通り生きられるというか、自分たちの生き方が生きやすくなるってことでもないんだろうな」と疑問を投げかけた。

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週刊文春の報道について「真実かどうか、嘘のこともあるかもしれない。違うこともあるかもしれない。齟齬もあるかもしれない」としたが「この人はこういう側面もある人なんですってことが明らかになった時の世間の反応というのは、そこがラスボスなんで。世間の反応っていうのは、やっぱりグローバルな価値観の推移、そしてそれを受けた日本の社会の緩慢たる変化、それがラスボスなんだよね。週刊文春がラスボスじゃないんだよね」と続けた。

お笑い芸人の中山功太と、とろサーモンの久保田かずのぶが週刊文春を批判するラップをアップするなど、かつて松本と共演してきた芸人が擁護する声を上げていることを念頭に 「結局、仲間同士の支え合いっていうか、互助組織みたいに見えちゃうことは否めないし、そういうふうに見えていたらもったいないと思いませんか?僕やっぱり、一人一人がちゃんと自分で考えて行動しているっていう感じが見えないんだよ。なんかつるんでるように見えちゃう。それが日本のお笑い番組に徹底して貫かれてる。俺から見れば気持ち悪いロジック」と漏らした茂木氏は「敵は社会であり、世間であり、地球の今の状況なんだよ」 と訴えかけた。

視聴者は「松本氏が裁判に勝ったところで決してテレビには出られない“状況”がラスボスってことでしょう」「ラスボスの前に中ボス(週刊文春)ってこと?」と、茂木氏の見解に対してそれぞれの解釈を投げかけていた。

参考:YouTubeチャンネル「茂木健一郎の脳の教養チャンネル」

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