『スシロー』の信頼がゼロに…マグロ偽装を完全否定も「逆ギレ?」

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8月31日配信の『デイリー新潮』が、大手回転寿司チェーン『スシロー』の〝マグロ偽装〟を報道。この件に対し、「スシロー」は謝罪文を発表したが、その内容がネット上で物議を醸している。

今回、「新潮」が伝えたマグロ偽装は、メバチマグロのみを使用していると謳っていたにもかかわらず、仕入れ値の安いキハダマグロも併せて使用していたというもの。

店舗の鉄火巻きのマグロをDNA検査したところ、ある1店舗で使われている鉄火巻のマグロが、キハダマグロだと判明したという。

これに対し、「スシロー」は、公式ホームページで「スシローの『まぐろ』を使用した商品に関する一部週刊誌の記事について」と題したアナウンスを発表。まぐろメニューに関して本マグロ、インドマグロ、メバチマグロ、キハダマグロなど、メニュー構成や仕入れ状況、時期などで使い分けていると説明。

そのうえで《その中で、現在スシローにおいて 100円(税抜)でご提供している「まぐろ」につきましては、メバチマグロを使用しており、キハダマグロは使用しておりません》《通常メニューとしてご提供しております「鉄火巻」などにつきましては、キハダマグロやメバチマグロ、商品によってはインドマグロ、本マグロなどをその時点の仕入の状況やメニューの構成により使用しております》と明かした。

さらに今回の騒動にいたった原因を考察しており、《記事では、看板メニューである「まぐろ」の偽装疑惑と記載がございますが、当該記事内で言及されている6月、7月に放映されました一部テレビ番組におけるご説明の対象商品は、現在100円(税抜)でご提供している「まぐろ」についてであり、かつ、その100円(税抜き)の「まぐろ」のこだわりとして、〝スシローの「まぐろ」はメバチマグロのみを使用〟というご説明を番組内でなされております》《この番組をご覧になられたお客さまが、その後スシローの店舗にご来店いただき「鉄火巻」をお召し上がりいただいたところメバチマグロとは異なる印象をお持ちになり、当社お客さま相談窓口にお問合せをいただきました。このお問合せに対し、担当者が誤った認識のまま「鉄火巻」についてもメバチマグロのみを使用しているというご回答を差し上げてしまいました》と明かしている。

そして再発防止策として、《お客さま対応窓口担当者への商品知識に対する教育を徹底し、報道機関や番組内での紹介に対応する際には、お客さまに誤解を与えてしまわぬよう丁寧に商品の説明を行ってまいります》とのコメントを発表した。

『スシロー』の謝罪対応にも厳しい声が

アナウンスの序文では意図的な偽装を否定しており、《スシローの販売姿勢の中に、当該記事に記載されているような「悪意」や「悪質」といった意図や、「偽装」といった行為も全くございません。このような記事内容につきましては、この場をお借りして否定させていただきます》としていた。

しかし「スシロー」は今年6月に〝おとり広告〟問題で炎上。また7月には、一部店舗が『何杯飲んでも「生ビールジョッキ」半額』というポスターを店頭に掲載。会計時、生ビールが半額になっていないことに気づいた客が指摘したところ、「フェアはまだ開始されていない」と店員が返答し、騒動に発展している。

ここ最近の炎上騒動のイメージが消えないネット民からは、

《客からのクレームや問い合わせの窓口がそんな知識ってスシローってマグロが売りなんだよね? 社員教育やばすぎやろ…自分とこの強みすら言えないなんて…》
《教育うんぬんよりも、ここまでのイメージがあまりにも悪いから、結果的に「スシローが逆ギレ」の認識にしかならんのさ》
《客に嘘をついてしまった事実は変わらない。それに対して「『悪意』や『悪質』といった意図があったかの記事の内容となっていることは大変遺憾に存じます」とするのはいかがなものでしょうか》
《あっちこっちボロが出てるし、信頼はもう取り戻せないと思う》
《長年築いてきたスシローの信用がドンドン崩れていくね。教育もできないようじゃ、メディア露出は控えてほしいわ》

などの厳しい意見が相次いでいる。

「マグロの偽装が話題になっていますが、ほとんどの客はキハダとメバチの差など、気にしていないのではないでしょうか。そもそも回転寿司業界は以前から〝代替魚〟を使用してきました。例としてはサーモンがニジマス、エンガワはオヒョウやカラスガレイ、天然ブリはシイラなどに代わっています。しかし、『スシロー』の場合、以前から消費者の信頼を損なうような騒動を起こしてきたことが問題なのです。担当者の説明が誤っていたということは、結果的に社内教育が行き届いていなかったということになりますからね」(食品ジャーナリスト)

事あるごとに墓穴を掘ってしまう「スシロー」。大々的な宣伝を行う前に、見直すべきところが他にあるだろう。

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