『ハヤブサ消防団』は地上波ドラマの限界に挑む作品? 視聴率爆上がりで『VIVANT』に次ぐ二桁、攻めたストーリーが高評価

中村倫也 

中村倫也 画/彩賀ゆう  (C)まいじつ 

中村倫也主演の連続ドラマ『ハヤブサ消防団』(テレビ朝日系)第8話が9月7日に放送され、平均世帯視聴率10.1%(関東地区、ビデオリサーチ調べ、以下同)を記録した。最終回直前の視聴率アップは、実に異例のことである。

原作は『半沢直樹』『下町ロケット』などで知られる作家・池井戸潤の同名小説。崖っぷちのミステリー作家・三馬太郎(中村)が、亡き父の故郷〝ハヤブサ地区〟の消防団加入を機に連続放火騒動に巻き込まれ、さらに住民の不審死など怪事件に遭遇していく。

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第9話では、新興宗教「アビゲイル騎士団」の後継団体「聖母アビゲイル教団」の信者がハヤブサ地区に続々と集まってきた。

教団の目的は、ハヤブサを聖地とし、全国の信者が集うユートピアを建設すること。三馬は恋人の立木彩(川口春奈)が熱心な信者だったと知り、ショックを受けながらも信者に浸食されるハヤブサ地区を守るべく抵抗する。

「これを地上波21時にやるのすごいわ」

一方、ハヤブサ消防団たちも、町長や寺院の住職に働きかけるが、どちらも教団側で…という展開となった。

「視聴率二桁は、第1話の10.5%以来、7話ぶり。最終回付近の視聴率アップ、しかも10%超えは本当に面白いドラマの証です。サスペンスの中にホラー要素があり、さらに宗教や過疎市町村の問題を絡めた巧みな構成は、さすが超売れっ子作家・池井戸氏といったところ。

前半はミステリー要素が強めでしたが、後半は新興宗教がいかにして人の心に棲みつくか、どのようにして田舎町をのっとっていくかがリアルに描かれています」(芸能ライター)

宗教の怖さをドラマを通して描いていることに、視聴者から《これを地上波21時にやるのすごいわ》《この内容を地上波のこの時間帯でドラマ化しているのは意義あることだな》《本当に攻めてる作品》と称賛されている。

「今期のドラマで視聴率二桁に届いているのは、TBSの日曜劇場『VIVANT』と『ハヤブサ消防団』だけ。わかりやすいエンタメ作品で、豪華キャスト使いまくりの『VIVANT』はともかく、この内容、そして一見すると地味なキャストでこの数字を出しているのは素晴らしい」(同・ライター)

やはり『ハヤブサ消防団』こそが、今期の覇権ドラマなのか…!?

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