「ジャニーズだったことに誇りを持っている」事務所に感謝を表明している元所属タレントたち

ジャニーズ事務所

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ジャニーズ事務所の性加害問題に関し、世間からは「タレントは皆知っていたはずだ」という断定が後を絶たない。しかし、退所した人間からも「知らなかった」という証言や感謝を述べる者が多く、決めつけに過ぎないことをにじませている。

事務所がマスコミ・ネットから集中砲火を浴びるようになったのは、9月7日の記者会見以降。だが同時に、元Jr.からは反論するかのような意見が相次いだ。

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07年入所の元Jr.大川慶吾は、会見直後にXへ《ジャニーズJr.であれたことにより誇りを持てた一日でした》と投稿している。

また、Jr.として9年活動し、退所後は被害者当事者の会やカウアン・オカモト氏と同じグループを組んでいた川口優も、15日に《僕はジャニーズ大好きだし。これからも1番の誇り》と綴り、社名変更や論点のズレたバッシングに《「ジャニーズ」はこれからも「ジャニーズ」であり続けてほしい》《あまりにも違う方向からの矢がここぞとばかりに飛んでる》などと苦言を呈した。

『光GENJI』の前身グループメンバーだった田代秀高は、8月に《あのニュースが報道される度に、気持ちがダダ落ちしてしまう。ボクは、あの頃仲間と切磋琢磨して楽しくやっていた事しか無かったはずなのに、本当に具合悪くなる。は~…何時まで続くんだろ、あれは…》と投稿。過熱する報道にうんざりし、思い出が汚されていることを嘆いている。

『男闘呼組』の高橋和也は、性加害問題が騒がれた始めた5月、名古屋で行われたライブで「今ジャニーズ事務所が⼤変なことになっているが、俺たちは昔ジャニーズだったことに誇りを持っている!」「俺たちの名前『男闘呼組』をくれたのもジャニーズだ」と発言。「⾊々なことを⾔う⼈たちがいるけど、それで傷ついている⼈間もいる」と過剰バッシングに釘を差し、「俺たちはこれからもジャニーズを応援するし、皆にも応援してほしい」と呼びかけた。

70年代に在籍した川﨑麻世も、ジャニーズタレントのCM降板ラッシュが話題になった際、Xへ《世間の目やコンプライアンスを気にして右にならえ的な風潮では日本が駄目になる気がする。それは各企業にも言える。私はこれが好きですいいじゃん》などと投稿。また彼は、賛否を呼んだGACKTの《過去に何があったとしても ボクはジャニーズにいる彼らが好きだし 才能に溢れる彼らを応援してる》という投稿に《僕も全く同感です》と引用ポストしている。

Jr.が「見た事もないし、聞いた事もなかった」と証言

同じく70年代に活動した田淵英人氏の証言は、こうした発言の中でも特筆すべきものがある。

同氏は9月1日のnoteで、《正直本当に驚いている》《ジャニーさんの自宅謙合宿所には幾度となく宿泊した事はあったが、報道にあるような性加害が常態化しているような事は、少なくとも私は見た事もないし、聞いた事もなかったからだ》などと表明している。

これらを発信した動機については、《報道がジャニーズ全てがそうであったかのように伝えられている事に、少々違和感があった》《Jrとしていっとき、ひろみ君やフォーリーブスと行動し、ジャニーズど真ん中にいた者として、そうした性加害に気がつく事も、感じた事すらなかったということを言う必要があると思った》など、義務感に駆られたと明かしている。

「元ジャニーズといえば、避けて通れないのが初代『ジャニーズ』のあおい輝彦。あおいはジャニー喜多川氏と初代『ジャニーズ』を描いた舞台『ジャニーズ伝説』に、毎年オープニングビデオで出演しています。18年には、主演の『A.B.C-Z』と舞台挨拶にも出席し、『フォーエバージャニーズ!』と不滅をアピールしました」(芸能ライター)

各人の発言から分かるのは、性加害に関し、当事者たるタレントの間でも認知に差があったということだろう。

「世間は『退所者も含めてみんな実態を知っていたはずだ』と決めてかかっているが、知っている人もいるし、知らない人もいたという至極単純な話。例えば、従業員1000人超の大企業なら、社長に不祥事があった時、知っていた社員と知らない社員は当然出るでしょう。同様に、被害に遭ったり、見聞きしてジャニーズを憎んでいる人もいれば、遭ってないし、知りもしなかったため感謝を抱いている人がいるというだけの話では」(同・ライター)

こうした声さえ「グルーミングで洗脳されている」と批判するのならば、もう何も言えないが…。

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