“女性タレントの枕営業”はなぜ問題視されない? ジャニーズと違ってメディアがダンマリを決め込む理由

左から、井ノ原快彦、東山紀之、藤島ジュリー景子氏、木目田裕弁護士 

左から、井ノ原快彦、東山紀之、藤島ジュリー景子氏、木目田裕弁護士  (C)まいじつ 

ジャニーズ事務所の問題を機に、芸能界の性被害に注目が集まっている。中でも叫ばれているのは、女優・アイドル・グラドル・モデルといった女性芸能人への枕営業や肉体接待の強要だ。

「一連の騒動の火付け役となったカウアン・オカモト氏は今年4月、立花孝志氏のYouTubeで対談を行い、女性アイドルの性被害を暴露しました。


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『AKBと関わったりとか、グラビアと関わったりとかするけど、枕だらけじゃないですか。みんな大人は知ってるけど』と〝公然の秘密〟であると明かし、『本人から直接泣きながら被害を聞くんで』『高校生とかで挨拶しに行って、部屋行ったらもうボスや編集者が待ってて、大人3人いて動画撮ってるみたいな』など、具体的な手口も明かしています」(フリージャーナリスト)

「アイドルはみんな権力者の女」「グラドルは寝ないと仕事が取れない」といった話は、業界人ならずとも一度はウワサで聞いたことがあるだろう。ジャニーズ問題を機に、こうした〝闇〟も暴いていくことは、社会正義として当然求められる。

ジャニーズ問題では「ウワサには聞いていた」という認識も許されないとして批判を浴びるうえ、女性芸能人の性被害に関しても、BBCのドキュメンタリー同様に具体的な話が上がっている。

この一種として、あるベテラン俳優は先日、性被害についてあっさりと認めたばかりだ。

芸能界の性被害を映画化も…

「10月14日、いしだ壱成が、出演映画『TURNING POINT3』の上映イベントに出席しました。同作はセクハラ・パワハラ・枕営業といった〝芸能界の闇〟がテーマの作品で、いしだはこれにちなみ、壇上のトークで『芸能界の闇、枕営業。芸能界は枕営業の多いところ』と断言しました。

さらには、映画について『監督いわく、99.999%実話ですよね』とも述べ、ハシテツヤ監督も『ほぼほぼ実話です』と認めています。よほど生々しいのか、『誰がどこで言ったか、バレないようにごちゃ混ぜにしています』と明かし、実話を基にしたフィクションだと明かしました。

いしだはさらに、『(枕営業は)ありました』『需要と供給が合えば、それはいいんではないでしょうか』と、枕営業や肉体接待を認める発言もしています」(芸能ライター)

ジャニーズ問題をめぐっては、いわゆる〝見て見ぬ振り論〟から、「ウワサには聞いていた」という発言も許されなかった。

であるならば、ジャニーズと同じく「証拠はないが話は広まっている」女性芸能人の性被害も、積極的に報じなければいけないだろう。

しかしメディアからは、議論を拡大させようとする気概は感じられない。性被害はジャニーズだけの問題に留めようとする意図さえ感じられるが、この消極的な姿勢は一体…。

「ジャニーズ問題は男性対男性のため、関係者が限られており、安全に攻撃できる。しかし、男性から女性への性被害は関係者が多く、幅広く行われています。

いわば、メディアやスポンサーも過去に〝接待〟を受けたケースが横行しているため、追及すると〝火の粉がふりかかる〟〝藪をつついて蛇を出す〟ため、触らぬ神に祟りなしで無視しているのでしょう」(前出・ジャーナリスト)

こうしている間にも、アイドルや女優、グラドルは権力者との関係を強要されているかもしれない。性被害はジャニーズだけでなく芸能界、ひいては日本社会の問題なのだ。

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