日曜劇場『下剋上球児』視聴率低下の原因は…熱いスポ根シーンをぶち壊す社会派シーンにガッカリ

画/彩賀ゆう

画/彩賀ゆう (C)まいじつ 

鈴木亮平主演の日曜劇場『下剋上球児』(TBS系)が苦戦している。誰も望まないストーリー展開で、視聴者をヤキモキさせているようだ。

ドラマは、強豪校を次々と破って2018年夏の甲子園に初出場した「三重県立白山高校」をモデルにしたフィクション。鈴木は廃部寸前の弱小野球部を立て直す、元球児の高校教師・南雲脩司を演じる。

「原案や番宣の様子などから、WBC人気にあやかった熱血系のスポ根ドラマになると誰もが思っていました。ガラの悪い高校を舞台に、問題児を集めてチームを編成する流れは王道中の王道。問題児たちがだんだんと野球にのめり込んでいく姿も、何度もこすられた展開ですが、『これでいいんだよ』と支持を集めています。しかし、社会派パートは大不評。こちらの評判が悪すぎて、視聴者が離れているようです」(ドラマライター)

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世帯平均視聴率は初回10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と好スタートを切ったが、第2話10.7%とキープした後に、第3話で9.2%と大きく数字を落としている。

スポ根をやるつもりは全くない?

「第2話で、南雲が教員免許ナシで教師をやっていることが発覚。第3話は、教員免許ナシの問題をどう処理するのかを悩むシーンが主でした。結局この問題は解決されておらず、ドラマの主軸の一つとして今後も関わり続けるようですが、この展開が不必要にもほどがあると大ヒンシュクを買っています。

高校球児の熱いドラマを見たい視聴者が、無免許教師にまつわるシーンなど見たいはずがない。この描写は原案となった書籍にはなく、ドラマオリジナルの展開で、なぜこんなことをしたのかとブーイングが起こっています」(同・ライター)

ほかにも、南雲は連れ子の女性と再婚しており、息子があまり懐いていないというジメジメした設定もある。

「基本的に、高校野球シーン以外は不評。ドラマ公式サイトでは〝高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描く〟と謳っているので、こういったシーンを制作陣はやりたいのでしょう。

スタッフ陣も、TBSドラマの『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』『最愛』『MIU404』『アンナチュラル』などを制作した新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督で、どう考えてもスポ根ドラマのチームではありませんからね」(同)

今後、野球以外のシーンのウェイトがさらに重くなっていくのだろうか。

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