7月5日に放送されたドキュメントバラエティー番組『セブンルール』(フジテレビ系)で、驚安の殿堂『ドン・キホーテ』のデザイン統括責任者・二宮仁美さんがピックアップされた。〝ジャージで行ける店〟というイメージの「ドンキ」だが、ダサさは意図して作られたものだったようで、視聴者からは驚きの声が上がっている。
二宮さんは2005年に設計部の店舗デザイン担当として入社以降、「ドンキ」のほぼ全店の外観デザインを手掛けている。同番組では二宮さんに密着し、仕事のこだわりからプライベートに至るまでの7つのルールを紹介していった。
〈 二宮仁美 の #セブンルール 〉
1.デザインは『いじりたくなる違和感』を目指す
2.店舗の内装では階段を重視する
3.月に1回「ニノの部屋」を開く
4.机の上は何もない状態にして帰る
5.服装はワントーンを多用する
6.寝るときに子どもが持ってきた絵本はすべて読み切る
7.デザインで地元に寄り添う pic.twitter.com/poUInZrrg2— 7RULES (セブンルール) (@7rules_ktv) July 5, 2022
「ドンキ」は地域によって外観やテーマが異なるようだ。例えば公式キャラクター・ドンペンを取りつけた「池袋駅西口店」や、歌舞伎座をイメージした純和風の「京都山科店」、海底から浮かび上がってきた都市をイメージした「大阪梅田本店」などがある。
二宮さんは「ドン・キホーテ」の奇抜でカラフルなデザインについて、「カッコ良くないものを作ろうと思ってます」と断言。続けて「愛されて、親しまれて、ちょっとイジられるくらいの立ち位置でいたいなと思ってます」と、「ドンキ」のダサさは、敢えて作っていると明かしていた。
「ドンキ」がダサいのは戦略!
他にも、猥雑さとITのイメージがある五反田店は、外観カラーをホワイトで統一。レンガのようにボコボコと浮き出ているブロックには、「DONKI」のアルファベットを散りばめている。浅草店は夜になるとネオンでライトアップ。絶妙な違和感や、思わずイジりたくなるダサさが融合していた。
スマートなデザインではなく、親近感のあるダサさを〝敢えて〟作り続けている二宮さんに、SNSには、
《カッコよかったらドンキじゃねえもんな!》
《二宮さん素晴らしい! ダサいデザインの方が参考にするものがなくて、評価されにくいはずなのに。それを意図してできるのがすごい》
《「ドンキっぽくでダサい」という逆張り店舗デザインコンセプトに興味が持てた》
《放送を見て初めて、店舗ごとに外装内装が違うことに気付きました! 気付きにくいけど、このデザインの親しみやすさが地域に根づいて愛されている秘訣かもしれませんね》
《私の地元にも3年前くらいにドンキができたけど、どうしてあのデザインになったのか気になるわね…!》
など、驚きと称賛のコメントが溢れ返っている。
番組では、2023年秋に開業予定だという渋谷道玄坂の商業施設の外観デザインも二宮さんが手掛けていることを発表している。真似できない〝ダサさ〟を生み出せる二宮さんであれば、その経験から唯一無二の商業施設を完成させるのではないかと、期待が高まっているようだ。