宮崎駿また引退撤回!? 最新作の酷評を受けて再々々始動の可能性

(C)Denis Makarenko / Shutterstock

宮崎駿監督にとって最後の作品と言われている長編アニメ映画『君たちはどう生きるか』。7月14日の公開から約2週間、興行収入の伸び悩みが原因で、〝最後の作品説〟がひっくり返る可能性が浮上している。

同作は、10日間で観客動員232万人、興収36億円を突破。上々の滑り出しに見えたが、2週目の国内映画ランキング(興行通信社調べ)は、初登場の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』に抜かれて2位に陥落していた。

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1週目から2週目の下げ幅も大きく、ここからさらなる失速も予想されている。

「この落ち込みように、関係者の間では『最終興収は80億円いけばいい』と見立てられています。そもそも同作は、『風立ちぬ』を最後に引退した宮崎さんが、孫のために作ったと言われている作品。

ジブリ感たっぷりの壮大なエンタメストーリーを期待していたファンにとって、〝宮崎監督の原液〟をポップに煮詰めた同作は、むしろ至極難解に感じられ、人に勧めるかと聞かれたら少し迷ってしまう仕上がりとなっています」(映画ライター)

「これが最後の作品」から26年…

そこで期待されているのが、宮崎監督がまた長編アニメを製作する可能性だ。ご存じの人も多いと思うが、宮崎監督はこれまで何度も引退宣言をしている。

1997年公開の『もののけ姫』のときは「これが最後の作品となる」とし、『千と千尋の神隠し』のときは「長編はもう本当に無理ですね。体力的に」と健康上の理由を挙げたものの、結局『崖の上のポニョ』を製作。しかし「ポニョ」が、途中で引き継いだ『ハウルの動く城』に興行収入を抜かされ、ひどく落胆したため「もう1本作る」と奮起し、『風立ちぬ』を製作した話はあまりにも有名だ。

「なんとっても宮崎さんは大の負けず嫌い。『君たちはどう生きるか』がいくら自伝的な思い出映画とはいえ、ここまで酷評され、興行収入を得られないとなると、また新作の製作が頭をよぎることは間違いないでしょう。

また、宮崎さんはスタジオジブリで自分の作品以外が製作されることに対して拒否感を持っている人なので、自分の作品で有終の美を飾りたいのではないかと。『君たちは―』で〝宮崎ワールド〟を自由にのびのびと表現した分、今度は〝ジブリらしさ〟に重点を置いたストーリー性あふれる作品が製作されるかもしれません。

エンタメに特化すれば、いまだって大ヒット作品を製作できるんだぞ!と世間に知らしめたいはずです」(同)

93歳のクリント・イーストウッドが作品を作り続けているように、82歳の宮崎監督にもまだまだ作り続けてほしいものだ。

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