明石家さんま、ついに折れる! TVer否定派の番組が続々と解禁へ

明石家さんま 

明石家さんま (C)まいじつ

民放公式テレビ配信サービスTVerでは、昨年からリアルタイム配信が始まるなど、各局はより一層ネット配信に力を入れている。ドラマはすでに数千万回の再生を記録する作品が続発しているが、バラエティーもコンテンツが増えてきたようだ。

「今年に入り、これまでTVer未配信だった人気バラエティー番組が続々と配信開始。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)が1月12日、『ホンマでっか!? TV』、『さんまのお笑い向上委員会』(ともにフジテレビ系)も6月より見逃し・リアルタイム配信に対応しました」(芸能ライター)

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これは、業界内では衝撃の動きだったという。

「明石家さんまは、テレビというコンテンツへの自負から、YouTubeをライバル視していると公言。ユーチューバーと絡む芸人にダメ出しし、テレビ人気維持のため、ネット進出に消極的な姿勢を貫いてきました。

これまで『向上委員会』『ホンマでっか』『踊る! さんま御殿!!』(日本テレビ系)などがTVerに対応してこなかったのも、テレビを見てほしいというさんまの意向だったのです」(同・ライター)

しかし、彼も業界の波には抗えなかったようで、ついに折れることとなった。

TVerはテレビ局に大して利益をもたらさない

こうして見ると、民放がいかにTVer進出に積極的かが分かるだろう。だが、これはあくまで〝テレビ離れ〟に対応するための苦肉の策だというのだ。

「現実として、TVerで100万回見逃し再生されるより、視聴率1%による広告収入の方が遥かに高い。収益としては限定的であり、利益を上げるというよりは『番組の面白さを知ってもらう機会をTVerで設け、テレビ視聴につなげる』という狙いが強いのです」(テレビ局関係者)

実際、日本テレビの2022年度決算を見ると、地上波のCM売上高2369億円に対し、TVerなどのデジタル広告売上高はわずか51億円。フジテレビも地上波CM売上高1603億円、デジタル広告売上高48億円で、その差は歴然である。

各局としてはTVerではなく、自社の配信プラットフォームを利用してほしいのが本音なようだ。

「TVerは企業横断型の無料プラットフォームであり、利益度外視で〝コンテンツを知ってもらう機会〟を設けられる面が強い。各局としては、FOD・Huluといった有料の自社プラットフォームの登録者を増やし、そちらで見逃しや過去放送を見てほしいというのが本音。しかし、TVerがこれだけ根付いてしまった以上、〝お金を払って過去の配信を見る〟という配信文化の醸成には失敗したかもしれませんね」(同・関係者)

視聴率に代わって「見逃し再生100万」など景気のいい言葉が聞こえるようになってきたと思いきや、相変わらずテレビ業界は苦境のようだ。

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