映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が早くもサブスク配信に… 映画のヒットと“サブスク行き”のタイミングは関係ない?

高橋一生 

高橋一生  (C)まいじつ 

今年5月26日に公開された映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が、9月22日から早くも『Amazon Prime Video』で独占見放題配信される。

同作は2020年に放送されたテレビドラマ『岸辺露伴は動かない』(NHK)の劇場版。原作は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズで知られる荒木飛呂彦のコミックで、主演は高橋一生が務める。

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Prime Videoをめぐっては、近年、話題を集めた大作も早期に配信されるケースが増えてきている。

最近では、今年1月27日公開で5月12日にPrime Videoで独占見放題となった『レジェンド&バタフライ』、3月17日公開で7月21日に同見放題となった『シン・仮面ライダー』などが〝スピード配信〟だと話題になったばかりだ。

「2作はまずまずの興行収入・観客動員数を記録したが、事前の期待値が高かったために、結果は『惨敗』だと揶揄されたことが記憶に新しい。配信が早かったのも、成績が悪かったためではないかと、ネット上では憶測が飛び交いました」(映画ライター)

早期の配信開始=爆死映画ではない

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」の公開日は5月26日と、同2作と並び、わずか4カ月足らずで見放題配信が解禁される形に。しかし、同作は公開24日間で興行収入10億円、観客動員数72万人を突破し、NHK実写ドラマの映画で初の大記録を打ち立てている。

そう、世間の憶測に反して、配信時期と興行収入には相関がないのが現実だ。

「世間では早期の配信開始=爆死映画かのように語られがちですが、最近の作品は、公開前から配信の契約を結ぶ場合がほとんど。特にPrime Videoのような独占配信はこのパターンで、上映時の成績とサブスクでの配信開始時期に関係はありません。

ではなぜこうしたイメージが根付いているかといえば、レンタルやTV放映時代の名残でしょう。かつては、上映時の成績が悪い作品は権利を買い叩かれ、早期にレンタルや放映行きとなるケースが多かったので、未だにこれを引きずっているのでしょうね」(配給会社関係者)

会費の値上げで退会が相次ぐことも予想されるAmazon Prime。ユーザーを繋ぎ止めるため、今後は大作の早期独占配信がさらに増えるかもしれない。

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