『真夏のシンデレラ』は名作なのか迷作なのか…TVer総配信数2900万達成が持ち上げられるワケ

画/彩賀ゆう

画/彩賀ゆう (C)まいじつ 

フジテレビ月9ドラマ『真夏のシンデレラ』が、9月18日に最終回を迎えた。動画配信サービス『TVer』での総配信数が大きな話題となっているが、とりたてて騒ぐほどの数値なのだろうか。

番組の公式サイトによると、『真夏のシンデレラ』全11話の総配信数が2900万回を突破したという。1話ごとの平均配信数は260万回超え。この数字は2022年1月期の月9ドラマ『ミステリと言う勿れ』に次ぐ歴代2位となったようだ。

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「歴代2位の記録達成はネット上で拡散され、盛大に騒がれていました。しかし、月9ではありませんが、フジテレビで昨年に放送された『silent』は計7300万回超えの再生数。また、同じくフジテレビで今年4月期に放送された『あなたがしてくれなくても』も、累計5400万回再生を超えています。

それ以外にも、2023年4-6月期 総合番組再生数ランキングトップ20は1~4位までが『真夏のシンデレラ』を超えている。今回の数字は騒ぐほどのことではなく、名作を生み出してきたフジ月9にとっては、むしろ超えて当然の壁だったのでは」(ドラマライター)

10月期の月9ドラマも危うい可能性が…?

『真夏のシンデレラ』は登場人物たちの不可解な行動や、季節性のないファッション、東京と江の島の距離感のおかしさなど、視聴者のツッコミが後を絶たなかった。キャッチコピーである〝この夏、一番の恋の予感〟にかけて〝この夏、一番ヤバいドラマ〟と揶揄されていたほどだ。

それでも月9歴代2位の配信数を獲得できたのは、「そんなにヤバいなら見てみよう」という好奇心をかきたてる展開が斬新だと評価されたからだろう。

「10月から始まる月9ドラマは、二宮和也、中谷美紀、大沢たかおによるトリプル主演ドラマ『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』。演出を務める鈴木雅之氏は、『HERO』シリーズや『翔んで埼玉』などのヒット作を生み出す一方、『劇場版ラジエーションハウス』など爆死した作品も少なくありません。しかも主演の二宮は、事務所の騒動の渦中にいるため、視聴率低下の一因となりそうです」(同・ライター)

『真夏のシンデレラ』は男女8人の恋模様を同時に展開して、視聴者を置いてけぼりにしていた。『ONE DAY』も3人の物語が同時並行で進行していくようだが、〝この秋、一番ヤバいドラマ〟などとイジられないことを願いたい。

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