バラエティーでの活躍はグループに還元されない? 河合郁人、王林、ファーストサマーウイカらが経験した壁

画/彩賀ゆう (C)まいじつ

メンバー個人が売れてもグループまで売れるとは限らない。そんな難しさがにじみ出ている。

12月21日のグループ主演舞台をもって、『A.B.C-Z』から河合郁人が脱退する。河合といえば長年ネタにしてきたジャニーズものまねを引っ提げ、2020年に『ものまねグランプリ』(日本テレビ系)に出演したところ一気にブレーク。

バラエティー番組へのオファーが絶えず、今やテレビで見ない日はないほどの売れっ子になった。

だが、この露出量はグループ人気に全く結びついていない。

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「『A.B.C-Z』はジャニーズ内でも特に苦戦していることで知られ、ファンクラブ会員数は累計にもかかわらず9万弱。後輩の『なにわ男子』『SixTONES』らが75万前後、ほぼ同期の『Kis-My-Ft2』は60万弱と、その差は歴然です。

河合がブレークした20年以降のシングル売上も、江頭2:50、大黒摩季、『GLAY』といった話題性のある人物から楽曲提供を受けながら2~3万枚ほど。昨年の最新曲『#IMA』は3.6万枚で、数十万枚が当たり前の他グループとは雲泥の差です」(スポーツ紙記者)

こうして見ると、河合がいくらバラエティーで活躍しても、グループのファンは増えていなかったことが分かる。だが、この現象は珍しいことではなく、むしろ当たり前なのだ。

菊地亜美・王林・ファーストサマーウイカ…

「バラエティー界では〝女王〟が数年おきに入れ替わっていますが、これはほとんどがアイドルグループメンバー。

菊地亜美・朝日奈央は元『アイドリング!!!』で、引退した嗣永桃子・岡井千聖はそれぞれ元『Berryz工房』と『℃-ute』でした。近年活躍する王林・ファーストサマーウイカも、ブレーク初期は『りんご娘』と『BiS』でした。

しかし、彼女たちはテレビで見ない日はない一方、グループの人気・知名度は全く上がっていない。メンバーが全国メディアに連日露出しながら、ドームやアリーナを埋めるような全国的なアイドルにはなれませんでした」(アイドルライター)

新旧バラエティー女王である矢口真里・指原莉乃もアイドル出身だが、2人の場合、個人より先にグループが売れていた。こうした例からも、「人気グループのメンバーが売れる」ことはあっても、逆のパターンはほぼないことが分かるだろう。

「性別こそ違えど、河合もこのパターンで、自身のブレークがグループ人気に全くと言っていいほど影響しなかった。ファンを拡大させてから脱退すれば〝置き土産〟になるものの、何も遺さず抜ける形になってしまいました。グループというものは、個人が売れても全体まで売れるとは限らないようです」(同)

ソロ歌手や俳優への転身ではなく、〝バラエティータレントへの専念〟を理由にグループ脱退する初のパターンとなる河合。後輩たちのためにも、成功例となって道を切り拓いてほしいところだ。

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