香港の民主活動家・周庭氏、「佐藤健主演のドラマ」「東野圭吾の世界にすっかりハマって」刑務所での娯楽を語る

香港の民主活動家の周庭氏が2月26日、自身のYouTubeチャンネル『周庭チャンネル』に約3年ぶりに動画を投稿。刑務所に収監されていた当時の生活などを紹介した。

周庭氏は、2020年8月に香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕され、その後、保釈されたが、条件として警察への定期的に出頭する義務などを課せられていた。しかし、香港に戻らず現在はカナダのトロントに滞在。今月に入り、保釈条件を破ったとして香港警察から指名手配されている。

動画の中で周庭氏は、刑務所内の娯楽について語った。毎日、刑務所作業が終わってからテレビを見ることができ、海外ドラマを見ることが多かったようだ。刑務所で見た海外ドラマには日本のドラマもあり、俳優の佐藤健が主演する連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)は、思い出に残っていると笑顔で明かした。

テレビ以外にも娯楽があり、読書も好きだったそう。周庭氏は、社会や政治に関する重たく真面目な本は読みたくなかったようで、小説を好んでいた事を明かし、特に東野圭吾にハマったと告白。最初の1冊を読んだところどっぷりハマってしまい「図書館で東野圭吾の小説を借り続けましたし、友達にも東野圭吾の小説を買ってきてもらいました」と、6ヶ月の刑務所生活で東野圭吾の作品を20冊以上読破。特にオススメの作品は『悪意』と紹介していた。

刑務所で小説が好きになった理由について周庭氏は、「小説が私を幻想の世界に連れて行ってくれて現実の痛みを忘れさせてくれたからです」、「時々、小説を読み終えて現実世界に戻って壁に囲まれて硬いベッドに座っている自分を見ると、寂しさや悲しさがこみ上げてきました」と語り、刑務所の辛さを振り返った。

動画へのコメントでは、「お元気そうでなによりです!とても心配していました…。また周庭さんの動画を見られると思うと楽しみです」「台湾人は周庭を応援します!自由になり、笑顔で撮影ができるのを見ると、また会えて良かったと本当に思います」「Thanks! 周庭加油」と各国からエールが寄せられている。

参考:YouTubeチャンネル『周庭チャンネル』

【あわせて読みたい】