「ペーチン」を抹消! アニメ『ダンベル何キロ持てる?』再放送でロシア要素をカット…

「ペーチン」を抹消! アニメ『ダンベル何キロ持てる?』再放送でロシア要素をカット…

「ペーチン」を抹消! アニメ『ダンベル何キロ持てる?』再放送でロシア要素をカット… (C)PIXTA

アニメ専門チャンネル『カートゥーン ネットワーク』にて、筋トレアニメ『ダンベル何キロ持てる?』の一挙再放送があったのだが、第6話がカットされていた模様。その理由はやはり、ロシアに関する描写があったからだと言われているが…。

ジーナ登場回が丸々カットに!?

同作のTVアニメが初めて放送されたのは2019年の夏クール。萌えキャラたちが筋トレに邁進する斬新な切り口の作品で、多くのアニメファンを新たなライフスタイルに目覚めさせた。

そんな「ダンベル何キロ持てる?」の第6話がどういう話だったかというと、レギュラーメンバーの1人であるジーナ・ボイドが登場した回。ジーナはロシア出身の女子高生で、『シルバーマンジム』で行われたアームレスリング世界大会の女子の部の決勝(参加者2人)にて、主人公の紗倉ひびきと対決した。

その後、ジーナはひびきたちの通う高校に転入し、日本で一緒に筋トレすることになるのだが、同エピソードには数多くの“ロシアネタ”が。たとえば偉大なる指導者「ペーチン」という、どう見てもロシアの“あの現職大統領”にしか見えないキャラクターなども登場している。

2019年にはなんの問題もないパロディーネタだったのだが、「カートゥーン ネットワーク」の再放送では第6話が丸々カット。時期が時期なだけに、ロシアによるウクライナ侵攻を受けての“自粛”と見る人が多いようだ。

フィクションにおいてロシアネタはタブー?

「ダンベル何キロ持てる?」の第6話カットについて、ネット上では《アニメキャラが戦争を決断したわけじゃないのに》《ここまでしないとだめなのか?》《同志ペーチンは何も関係ないだろうに》といった声が。ロシア関係のエピソードのカットを、“過剰反応”とする意見が寄せられていた。

また日本のアニメは何かとロシアのキャラクターが登場する作品が多く、《ブラックラグーンは話が成り立たないな》《ラブライブも放送できないじゃん》《ガルパンも終わったな》《キルミーベイベーもソーニャちゃん全カットか》と他作品の名前を挙げるアニメファンも。現状は「ペーチン」くらいセンシティブなロシアネタがないかぎりは大丈夫だと思うが、このまま戦況が長引けばどうなるかはわからない。

現実世界のいざこざのせいで、何の脈絡もなく転校してきた新キャラクターになってしまったジーナ。今後はアニメや漫画といったフィクションにおいて、ロシア関係の描写がタブー視されていくのだろうか。

文=大上賢一

【画像】

Koldunova / PIXTA