2022年冬に発売される予定の新作ゲーム『ソニックフロンティア』が、海外で大炎上しているようだ。すでにゲームのプレイ映像などが公開されているのだが、その内容からクオリティーを不安視するゲーマーが続出してしまった。
発売延期を求める『ソニック』ファン
『SEGA』の看板キャラクターとしてお馴染みで、海外でも人気がある『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』。そんな「ソニック」シリーズの新作となる『ソニックフロンティア』は、広大なフィールドをソニックが駆け回る「オープンゾーン」を採用した作品になるようだ。
しかし海外では、同作のゲーム性に疑問を投げかける声が続出。ツイッター上で「#DelaySonicFrontiers(ソニックフロンティアを延期しろ)」というハッシュタグが広まってしまった。
まだ発売すらされていないゲームだが、一体どの要素が不評を買っているのだろうか。海外の声を見てみると、何よりも「スピード感」についての批判が目立っている。
これまでの「ソニック」シリーズといえば、人間では認知できないほどのハイスピードでフィールドを駆け回り、敵を次々撃破していく爽快感が1つの売りとなっていた。だが最新作のバトル映像では、雑魚っぽい敵キャラが異様に固く、テンポが悪くなってしまいそうな雰囲気。ハイテンポなバトルを求めるファンにとっては、許しがたいポイントなのだろう。
そしてもう1点、ゲーマーに批判されている点があるようだ。
“オープンワールド”に厳しくなったゲーマー
「ソニックフロンティア」が酷評されているもう1つの理由は、近年オープンワールド型のゲームが、飽和状態となっていることにあるかもしれない。ゲーマーの目が肥えたことで、クオリティーに懸念が集まっているというわけだ。
とくにこの手のゲームを数多くプレイしてきたゲーマーが求めているのは、フィールドの“密度”。ただフィールドが広大なだけではなく、敵キャラやアイテム、イベントなどが的確に配置されていなければ、退屈なゲームとして酷評されてしまう。
成功例としては、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『エルデンリング』などが代表的。しかし「ソニックフロンティア」のプレイ映像では、たしかにフィールドは広大なようだったが、あまり密度は感じられない。
実際に海外のゲーマーからも、《私が見た中で一番見栄えの良いソニックのファンゲーム》《Unreal Engineで作成された技術デモ》《とても活気がないように見えます》《コンセプトは素晴らしいけどゲームは未完成》などと厳しい声が寄せられている。
ただし海外の声を見てみると、批判は期待の裏返しのような印象も受ける。広大なフィールドをソニックが駆け回るというコンセプトは大歓迎されており、だからこそ「絶対に面白いゲームとして出してほしい」という要求が強いのではないだろうか。
また正確にはオープンワールドではなく、公式は「オープンゾーン」と喧伝しているのだが、その違いもファンに伝わっているとは言えない現状。今後「ソニックフロンティア」の全容が明かされていけば、期待の声も強まるかもしれない。
文=大上賢一
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