アニメ『ダイの大冒険』ポップのセリフが原作改変…「六芒星」が「六角形」でガッカリ

アニメ『ダイの大冒険』ポップのセリフが原作改変…「六芒星」が「六角形」でガッカリ

『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)

人気アニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(テレビ東京系)の第95話『最大最後の逆転』が、9月17日に放送。作中に登場したポップのセリフが原作改変されており、その絶妙な“センスのなさ”に、不満の声が上がっている。

※アニメ『ダイの大冒険』最新話の内容に触れています

ついに大魔王バーン最強の奥義「天地魔闘の構え」を破り、左腕を切り落としたダイ。ここを勝機と見たダイは、自分もろとも「ライデイン」を落とす自爆作戦で、トドメを刺そうとする。

しかしバーンは冷静に、ダイにその行為が無駄だと説く。実は魔王軍の場所には超爆弾「黒の核晶」が残されており、バーンが倒されても時限装置で着火し、地上は消し飛ぶのだという──。

ダイはもともと、地上とそこに住む仲間たちを守るために戦ってきた。そのためバーン打倒という目標とのジレンマに突き当たり、絶望に包まれてしまうのだった。

そんな衝撃的な展開の中で、視聴者が反応したのはポップのセリフ。バーンの説明を聞き、「黒の核晶」の爆炎が描く軌跡を想像したポップが、その形が魔法陣となっていることに気がつくシーンだ。

「六芒星」のセリフに落胆の声

実はこのシーン、原作においてポップは「六芒星だ!」と叫んでいた。しかしアニメでは、その形を“見たまんま”表現したような「六角形だ!」というセリフに変更されることに。

どことなく間が抜けた響きに、原作ファンからは《「六角形だ!」で笑ってしまった》《ポップが六角形だって言うのマヌケすぎて好き》《シリアスシーンにギャグをねじ込むなよ》《六角形だ!は滑稽すぎやしないかい?》というツッコミが殺到している。

もともと『ダイの大冒険』には、五芒星=聖なるもの、六芒星=邪悪なるもの、という裏設定が存在。魔王軍が六大団長により統率され、席が六芒星の軌跡となっている描写などで、そのことが表現されている。今回も、本来は「黒の核晶」の破壊力が、六芒星魔法陣によって増幅される…という設定のはずだった。

しかし六芒星は、「ダビデの星」というユダヤ教の宗教的なモチーフが元ネタ。悪のシンボルとして使うのはよろしくないということで、昨今ではNGになりやすい。以前には、『遊☆戯☆王』の「六芒星の呪縛」なども改変を受けたことがある。

「ダイの大冒険」の改変も仕方のないことなのだろうが、「六角形」と言わせるくらいなら、いっそ大幅に表現を変えるべきだったのかもしれない。

文=Tら
写真=まいじつエンタ