声優業界からSOS続出! 未曾有のアニメブームに隠された変化と危機

(C)Khosro / Shutterstock

大人気コンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』のサクラバクシンオー役などで知られる、人気声優の三澤紗千香が〝闇ツイート〟を連発。その後、所属事務所が本人によるSNS更新を休止すると発表し、声優ファンがザワついている。

コトの発端は、11月9日にツイッターへ投稿された声優ファンのツイートだった。そこには、三澤がインスタグラムで行ったファンからの質問返しについて「サバサバできっつい性格してたわ」「一応人気声優としてどうなのって思う」といった文句が長文で綴られていた。

このツイートに三澤は《ずっと前からかわらないよ! キャラと声優を混同するのは別の問題では!》と反論。それでも怒りが収まらなかったのか、《役と中の人が同じ性格してて欲しいのはわかるけど、押し付けられても変えられる物ではないよ。私は私、役は芝居だからなあ。役は全員平等同じように大事にはしてるし、それぞれ偶然にてるところもあるけど》《一人一人みんなの理想のお人形にはなれないよ~~》などと気持ちをぶちまけた。

その後も三澤の興奮は収まらず、《アンチコメ全部いいしてファンネル飛ばすか、19万人にリツイートして晒す我慢してるだけだいぶまろやかにツイッタラーやってるんですけど》(原文ママ)などとまくし立てた(現在は削除済み)。

そしてこの翌日10日、彼女が所属する『スターダストプロモーション』が公式サイトで《8月末より活動を復帰しておりました三澤紗千香ですが、現在体調が万全でない状態が続いております。今後ですが当面の間、Twitter・Instagram・TikTok・YouTubeなど本人によるSNS更新はお休みさせていただきます》と発表。彼女は今年6月、体調不良のため活動休止して、静養に専念することを発表。事務所の発表にもある通り、8月末に復帰したばかりだった。

三澤の体調が心配だが、最近の声優業界は彼女だけでなく、多くの休養者を出している。

注目を集める声優業界に異変が…

「『ウマ娘 プリティーダービー』のサイレンススズカ役で一躍ブレークした人気声優の高野麻里佳は11月1日、体調不良を理由として活動制限を発表。所属事務所の『青二プロダクション』によると、医師から適応障害と診断されたため、当面は治療を優先するといいます。また、現在放送中のアニメ『チェンソーマン』(テレビ東京ほか)のマキマ役で注目を集める声優・楠木ともりは、代表作と言えるアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(TOKYO MXほか)の中川菜々(優木せつ菜)役を降板すると発表。彼女は2021年春ごろから身体的な不調を訴えており、今年9月に遺伝性疾患との診断を受けたそうです」(アニメライター)

現在アニメ業界が世間的に大きな注目を集めているが、なぜここにきて体調不良やSNS疲れを訴える声優が続出しているのだろうか。

「声優はオタク業界の花形でしたが、最近はVTuberの台頭により、存在感が薄れてきています。よって声優は本業に加え、ダンスやバラエティー番組への出演が当たり前に。さらにゲーム実況などでユーチューバーデビューする声優も増えています。プラスアルファの特技がないと差別化を図れず、食いっぱぐれてしまうのが当たり前の世の中になってしまったのでしょう。しかし、声優のポジションを奪ったVTuberたちも体調不良者が続出。コンテンツ消費のスピードが、以前とは比べ物にならないほど加速した結果、演者の消費スピードも早くなり、肉体的・精神的に追いつかなくなる人が多いのでしょう」(エンタメ誌ライター)

そんな背景を知るオタクたちからは、

《声優業界大丈夫か? 精神的に肉体的に限界を迎えている人が続発してるよ》
《声優は歌にダンスにトーク、さらにバラエティーへの出演…抱えすぎ》
《声の演技だけで生き残れる本来の声優業界に戻ってほしい》
《声だけで仕事できるほど食えなくなったとはいえ、スケジュール詰め込みすぎて適応障害になっちゃう人が続出してるのはいたたまれない》

などと、業界全体の改善を求める声が続出している。

未曾有のアニメブームで、国内外から注目されているが、とんでもない闇も潜んでいそうだ。

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