2D格闘ゲーム『MELTY BLOOD: TYPE LUMINA』(メルティブラッド:タイプルミナ)の新規プレイアブルキャラクターとして、『Fate/Grand Order』から巌窟王と牛若丸の参戦が決定。しかしこうした運営の方向性に、疑問を抱くプレイヤーも少なくないようだ。
「メルブラ」Fate勢多すぎ問題
元々「メルブラ」シリーズは、『月姫』の実質的な続編としてスタートした。そのため『MELTY BLOOD Actress Again Current Code』までのプレイアブルキャラクターは、シオンを始めとした何人かのオリジナルキャラクターを除いて、「月姫」の登場人物だ。
ゲスト枠として実装された両儀式でさえ、「月姫」と世界観を共有する『空の境界』という作品のキャラクターとなっている。
ところが現状シリーズ最新作である「タイプルミナ」では、「Fate」シリーズから参戦するキャラクターが目立つように。最初に実装されたセイバー(アルトリア・ペンドラゴン)は、『TYPE-MOON』を象徴するキャラクターなのでまだ受け入れられていたが、その後「FGO」からマシュ・キリエライトが参戦。
そして今回新たに、巌窟王と牛若丸の実装が発表された形だ。
【無料追加キャラクター第4弾配信決定!】
新プレイアブルキャラクター「巌窟王」「牛若丸」を、12月15日14:00に無料で配信!
それぞれのキャラクターストーリー、バトルステージも同時に配信いたします!
プロフィールやコマンドリストは、後日公式サイトにて公開予定です。#メルブラ #MBTL pic.twitter.com/bc0jjaCn9s— 【公式】MELTY BLOOD: TYPE LUMINA (@MB_LUMINA) December 11, 2022
さっちんもシオンもいないのに…
「月姫」の格闘ゲームであるはずの「メルブラ」に、「Fate」シリーズのキャラクターが続々と参戦していることに関して、SNSなどでは、《メルブラTLはメルブラおじさんに優しい作りして欲しかった》《もうメルブラじゃなくてFGOの格ゲーだよな》《今からでもFGOファイターズに名前改名しろや》《メルブラがFGOに侵食されてる》《FGOキャラのメルブラ参戦が止まらんの、シンプルに不快》といった声が。
一部ファンが怒りを露わにしている背景には、「メルブラ」過去作に登場していたキャラクターの不在という理由もあるようだ。
まず「タイプルミナ」リリース当初から指摘されていたのが、「メルブラ」シリーズの主人公であるはずのシオンがいないこと。その他ワラキアの夜といった重要キャラクターや、「月姫」の不遇ヒロイン・弓塚さつきなどもまだ実装されていない。
ただ、シオンとワラキアの夜が未実装なことについては、一応理由はある模様。開発を担当する『フランスパン』のなりたのぶや氏は、ゲーム総合情報サイト『Gamer』のインタビューにおいて、格闘ゲームとしての面を押し出したかったことや、シオンやワラキアの物語を入れると収拾がつかなくなってしまうことなどを語っていた。
ところで「Fate」シリーズの格闘ゲームといえば、あの『カプコン』が世に送り出した『Fate/unlimited codes』という神ゲーがあったような…。
実際に「Fate」シリーズの新作格闘ゲームは需要がありそうなので、「Fate/unlimited codes」リメイクの発表を待ち望むばかりだ。
文=大上賢一
【画像】
Kostiantyn Postumitenko / PIXTA