ゾロとくいなの知られざる過去…原作を超えたアニメ『ONE PIECE』屈指の神回“19話”

ゾロとくいなの知られざる過去…原作を超えたアニメ『ONE PIECE』屈指の神回“19話”

『ONE PIECE』104巻(尾田栄一郎/集英社)

原作ファンの間では酷評されることも多い、東映アニメーションによるアニメ版『ONE PIECE』。しかし1,000話以上作られてきたエピソードの中には、誰もが認める“神回”も存在する。それが第19話『三刀流の過去! くいなとの誓い』だ。

ゾロの名エピソードが順次公開

先日スマートフォン向けアプリ『ONE PIECE バウンティラッシュ』にて、「鬼ヶ島討ち入り ロロノア・ゾロ」が新たに実装された。これを記念して、「ONE PIECE」公式YouTubeチャンネルで、ゾロにまつわる名エピソードが限定公開されている。

そこでは初登場回にあたる第2話『大剣豪現る! 海賊狩りロロノア・ゾロ』から、最新のワノ国編で話題を呼んだ第1027話『ルフィを守れ! ゾロとローの剣技』まで、さまざまなエピソードが公開されることに。

中でも注目を浴びたのが、第19話だ。同話はアニメ「ONE PIECE」でもっとも評価の高いエピソードの1つであり、原作には見られない“ゾロの過去”が描かれている。

同エピソードについて、原作ファンの間では《あまりにいい回なので、ゾロ推しとしては何回観ても泣いてしまう》《1000話以上放映してきたアニワンの中で19話が最も好きです。ONE PIECEを知らない人ですらゾロの魅力の原点を知れるに違いないから是非観て欲しい》《たった30分にも満たない話なのに幼少ゾロの目まぐるしい心境の変化と三刀流のキッカケを上手く収めている》と絶賛されているようだ。

ゾロの過去を描いた神回

第19話は、ルフィたちの仲間となったゾロが船上で眠っているシーンから幕を開ける。その回想シーンとして、シモツキ村での過去が描き出される形だ。

血気盛んだった幼少期のゾロは、コウシロウが営む道場に“道場破り”を決行。しかし対戦相手として、コウシロウの娘・くいなが現れ、一瞬にして敗れてしまう。

くいなに「イノシシみたいな子ね」「素人のくせに、二刀流なんて10年早いわよ」と罵倒されたゾロは、潔く負けを認めつつも、ライバル心を燃やすのだった。

そしてそれ以降、壮絶な修行に打ち込んでいく──。

ゾロがくいなとライバル関係だったことは原作準拠の設定だが、この話は原作ではたった7ページで描かれていた。しかしアニメではオリジナル描写がてんこ盛りとなっており、ゾロとくいなの初対面、真剣を使ったタイマン勝負などが、丁寧に描き出されている。

胸が膨らんできたことを告白するくいなに赤面するゾロの姿が描かれるなど、アニオリ特有の“暴走”も存在するのだが、2人の関係性が原作より深く描かれていることは間違いない。

とくに秀逸なのは、原作とは違い、“くいなを失った後のゾロ”が描かれている点だろう。

2月12日までの限定公開となっているので、この機会に観てみてほしい。

文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ