『クラッシュ・バンディクー』最新作にがっかり…権利問題で人気シリーズが破綻

『クラッシュ・バンディクー』最新作にがっかり…権利問題で人気シリーズが破綻

『クラッシュ・バンディクー』最新作にがっかり…権利問題で人気シリーズが破綻 (C)PIXTA

懐かしの名作ゲーム『クラッシュ・バンディクー』シリーズの最新作が、6月20日に発売される予定。すでにゲーム映像などが公開され始めているのだが、ファンたちの中には、その内容に落胆を隠せない人も多いようだ。

新作はクラッシュたちが戦うMOBAに

「クラッシュ・バンディクー」は、1996年から始動した3Dアクションゲームの人気シリーズ。初代プレイステーションでナンバリングタイトルの『3』まで発売されたほか、レーシングゲームやパーティーゲームとしての展開も盛り上がった。

そんな同シリーズの最新作となるのが、アクティビジョン・ブリザードから発売される予定の『クラッシュ・チーム・ランブル』。これまでの3Dアクションを継承しつつも、ゲームジャンルは一変して4対4のMOBAになるという。

ゲーム内には、クラッシュやココ、ネオ・コルテックスといったキャラクターたちが参戦することも明かされている。

3月39日には、実際のプレイ画面を映した映像もツイッター上で公開された。しかしそれによって、落胆の声が広がることに。

どうやらシリーズのファンたちが求めるものとは食い違っていたようで、《私がやりたいクラッシュではない…》《地雷臭がぷんぷんする》《とてつもなく売れなさそうと思ってしまう》といった声が続出。

また、《こういうゲーム自体には興味ないんだけど、クラッシュが続く為には遊ばなきゃいかんのかな》と究極の選択に悩まされる人もいるようだ。

権利問題から人気シリーズがめちゃくちゃに

コレジャナイ感がすさまじい「クラッシュ・チーム・ランブル」だが、こうなってしまった背景には、同作の権利問題が関係している。

初期の「クラッシュ・バンディクー」シリーズは、アメリカのゲームスタジオ「ノーティードッグ」が開発を担当し、当時の「ソニー・コンピュータエンタテインメント」(SCE)から発売された。

ちなみに「ノーティードッグ」は、その後『The Last of Us』シリーズや『アンチャーテッド』シリーズを手掛けるスタジオであり、高い開発力で知られている。

だが、1999年発売の『クラッシュ・バンディクー レーシング』を最後に、この体制が破綻してしまう。

版権をもつユニバーサルとSCEが大モメしたことが理由とされているが、『クラッシュ・バンディクー4 さくれつ!魔神パワー』からは『KONAMI』が販売を担当し、開発も別のゲームスタジオへ。

さらに販売が『ビベンディ ユニバーサル ゲームズ』に移ったりとゴタゴタが続き、その果てには売り上げ低迷により、日本国内で新作が発売されなくなった。

現在はやや息を吹き返しているものの、日本版では『クラッシュ・バンディクー4 とんでもマルチバース』が発売され、ナンバリングタイトル“4”が2作品存在するというややこしい事態にもなっている。

結局のところ、ほとんどのファンが懐かしむ名作は「ノーティードッグ」が手掛けた初期作品であり、それ以外の作品はクオリティが保証されているとは言えない。

最新作「クラッシュ・チーム・ランブル」は、同シリーズのファンたちに受け入れられるのだろうか。

文=「まいじつエンタ」編集部

【画像】

master1305 / PIXTA