台湾人YouTuberにヘイトスピーチ…日本人の“陰湿ネットリンチ”が恥ずかしすぎる

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『日本の超マズい飲食チェーン地雷店5選』と題した動画をアップした台湾人YouTuber・蔡阿嘎が、日本人からのネットリンチに遭ってしまった。

蔡は6月4日、「東京を紹介する時、(他の撮影者は)いつも美味しい食べ物ばかり取り上げます。それはもう退屈でしょう!?」などと話し、日本でおなじみの吉野家、なか卯、富士そば、デニーズ、ケンタッキーフライドチキンをレビュー。

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同行した妻とともに、各店舗内や持ち帰りでメニューを食したのだが、内容は「めちゃくちゃマズい!」「学校給食よりひどい」「とにかく油っぽい」「こんなマズい飯は初めて!」など、どれも厳しいジャッジだった。

すると、この動画が日本人からの猛批判を浴び、動画はすぐさま削除されることに。公開から1日足らずで、早くも謝罪動画が投稿されたのだった。

そして批判の中には、《二度と日本に来るな》《台湾人は臭豆腐なんて食ってる味覚音痴だから》《日本入国禁止お願いします》など、文化や出自をけなすヘイトスピーチまで。同じ日本人として恥ずかしい、言ってはならない過激な言動が目立っている。

財布と心に余裕のない日本人のせいで日台関係が険悪に?

しかし、こうした行為はある程度〝お互い様〟のはずだ。

「そもそも、味覚は人それぞれだし、文化によっても大きく異なる。台湾の方は香辛料が多く含まれた物を召し上がる機会が多く、日本の食事が口に合わないのも当然でしょう。これを批判するのは、異文化の尊重や多様性を否定する、身勝手かつガラパゴスな物言いですよ」(週刊誌記者)

やはり、蔡への批判は常軌を逸した感情論と言えよう。

「日本人だって、『イギリスの食事は不味い』と決めつけ、ネット上で定期的にけなしているじゃないですか。地上波のバラエティー番組では、現地風にアレンジされた和食を〝インチキ和食〟〝成敗〟などと言って正す企画も人気ですし、人のことをとやかく言える立場ではないはずです。台湾は世界一の親日なのですから、友好ムードに水を差すのも不適切でしょう」(同・記者)

また、今回の騒動は昨年の〝あの出来事〟と同じ構図だという。

「昨年放送の『ジョブチューン』(TBS系)で、ファミリーマートのフードを一流シェフがジャッジする企画があり、あるシェフがツナマヨおにぎりを酷評しました。すると、日頃からコンビニおにぎりを食べている層が『俺らのソウルフードをけなすな』と言わんばかりに激怒して大炎上。今回もまた、吉野家や富士そばなどをよく利用する層が、〝財布の余裕のなさ〟から〝心の余裕のなさ〟で蔡に怒ったのだと推測できます」(芸能記者)

ヒステリーから感情的なネットリンチを起こし、「陰湿だ」と日本人全体の評価が悪くなるようなマネは、厳に慎んでほしいものだ。

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