『VIVANT』指摘が特に多かった作中の“激ショボシーン”TOP4! テントの衣装、小日向文世のムダな匂わせ…制作費1億円の威厳なし

画/彩賀ゆう (C)まいじつ

1話につき〝1億円〟もの莫大な制作費が投じられていたという日曜劇場『VIVANT』(TBS系)。それだけの予算を費やした価値は、果たしてあったのだろうか。

9月17日に最終回を迎えた今、一部の視聴者からは「予算のわりにショボすぎた」などの厳しい声が聞こえてくる。今回は特に指摘が多かった激ショボシーンを4つピックアップする。

まず指摘されていたのは、ノゴーン・ベキ(役所広司)が率いるテロ組織「テント」の衣装。作中で「テント」のメンバーは、モンゴルの民族衣装・デールに似た衣装を着用している。日本でいう着物に似ており、ベキは黒いデールに黄色の帯、ノコル(二宮和也)と乃木憂助(堺雅人)は白いデールを身に纏っていた。

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ただ視聴者のなかには、デールの素材感を安っぽく感じる人も。特にノコルと乃木の衣装はいつ見ても汚れておらず、〝使用感がない〟との理由から違和感を覚える人が多かったようだ。

苦言を呈されていたのは衣装だけではない。例えば新人俳優・飯沼愛が演じた太田梨歩は「丸菱商事」の社員にして、〝ブルーウォーカー〟と呼ばれる最強ハッカーという役どころだった。しかし周りが演技派俳優ばかりだったせいか、他と比べて見劣りする演技が悪目立ちしていたように感じられる。

ハリーポッターの知名度を利用するショボさ

それが露骨に出ていたのが、第6話で見せた机を叩きながら怒鳴るシーンだろう。「テント」のアジト近くのサーバーをハッキングするため作業を進めるなか、別班の黒須駿(松坂桃李)から時間が迫っていることを指摘されると、太田は机を叩きながら「うるさい! ハッキングなんて最後は運! 神様の気まぐれ!」と激昂。もちろん同シーンに対して《カッコいい》という声も少なからず上がっていたが、いまいち迫力に欠ける彼女の演技を嘲笑する人も多かった。

また同ドラマには太田と不倫する「丸菱商事」の専務役として、大御所俳優・小日向文世も出演している。長野利彦専務という役柄の経歴にブランクがあることや、小日向ほどの大御所が不倫だけで終わるはずがないとの理由から、最終回直前には彼を〝ラスボス〟と予想する声も続出していた。しかし、視聴者の期待とは裏腹に最終回には一切登場していない。つまり、本当にただの〝不倫おじさん〟で終わってしまったのだ。

さらに乃木が野崎守(阿部寛)に送った〝秘密のメッセージ〟も不評を買っている。乃木は『ハリー・ポッター』の作中人物、セブルス・スネイプを使って、自身が〝二重スパイ〟であることを野崎に伝えていたのだが、「ハリー・ポッター」の知名度を利用する脚本の甘さを快く思っていない視聴者も少なくない。

今年の12月には、同ドラマのBlu-ray&DVD BOXも発売されるようだが、売り上げが伸びるかは正直微妙なところ。これで円盤が売れなかったとなれば、いよいよ1億円の制作費をかけた甲斐がなくなってしまいそうだ。

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