『コードギアス』はロボがダサすぎ? トリスタンはアニメ史上最もダサいロボなのか…

『コードギアス』はロボがダサすぎ? トリスタンはアニメ史上最もダサいロボなのか…

『コードギアス』はロボがダサすぎ? トリスタンはアニメ史上最もダサいロボなのか… (C)PIXTA

2000年代を代表するロボットアニメであり、今もなお根強い人気を誇る『コードギアス』シリーズ。作中にはさまざまなロボットが登場するのだが、そのデザインセンスは大きく好みが分かれるようだ。ネット上では、ロボデザインを酷評する声も少なくない。

一番ダサいナイトメアフレームは?

『コードギアス』シリーズには、「ナイトメアフレーム」と呼ばれる人型ロボットが兵器として登場。王の力“ギアス”をめぐる物語に華を添えている。

しかしロボットモノとして見た場合、「ナイトメアフレーム」のデザインに疑問を感じてしまう人も多い模様。第1期の放送から約15年半が経過した今になっても、《やたらめったらテカテカしてたイメージ》《ロボデザインが良ければガンダム級のコンテンツになったのにな》《ロボアニメこれしか見たことないけどクソダサいと感じたわ》といった声が上がっていた。

中でも、ダサいことで評判なナイトメアフレームといえば、第2期『コードギアス 反逆のルルーシュR2』に登場する『トリスタン』。神聖ブリタニア帝国最強の騎士団「ナイトオブラウンズ」の1人であるジノ・ヴァインベルグの機体なのだが、《トリスタンの顔とかロボアニメ史上最ダサまであるやろ》とまで言われてしまっている。

たしかに赤・青・黄・白と散らかったガンダムカラーのような色合いといい、体に対して小さすぎる“豆電球”のような頭部といい、きわめて独特のセンスではあるだろう。

「ガウェイン」は例外的に良デザイン?

その他、「神虎」や「蜃気楼」や、スザクが搭乗する実質的な主人公機体「ランスロット」まで、数多くの機体がダサいと言われている。しかしなぜ、ナイトメアフレームは癖のあるデザインになっていたのか。その理由としては、世界観を大事にした結果ではないかと考えられる。

まず、装飾過多なデザインが批判されがちだが、「コードギアス」の世界では、貴族制による支配体制が機能していた。ナイトメアフレームも「Knight Mare Frame」という英語表記の通り、貴族を守る騎士の乗り物としてデザインされたため、煌びやかな装飾のものが多いのだと推測できる。とくに「ナイトオブラウンズ」のジノといった、高い身分のキャラクターが乗る機体は、その傾向が強くなるのかもしれない。

また、「コードギアス」シリーズは兵器の開発競争の物語として作り込まれており、その設定がデザインをダサくしているという説も。実際に《飛ぶためのユニットが後付け感強すぎ》といった批判も見られるが、ストーリー的にまさしく“後付け”の連続で機体が強化されている。アニメを通して見ていると納得感があるものの、フィギュアなどでデザインをパッと見ると、ごちゃごちゃした印象になってしまうのだろう。

ちなみに酷評されがちなナイトメアフレームの中でも、ルルーシュとC.C.が搭乗する「ガウェイン」のデザインは例外的に人気。ただ、ロボットアニメとして異色な同作では、主人公であるはずのルルーシュがほとんど前線に出ないため、「ランスロット」などと比べると印象が薄い…。

とはいえ、いくらナイトメアフレームがダサくても、「コードギアス」シリーズが名作であることには変わりない。むしろその面白さはルルーシュの頭脳戦によって成立しているため、ロボットが多少ダサくても良いのだろう。

文=大上賢一

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