『ONE PIECE』お玉は超重要人物だった?“黒炭家”の生き残りの可能性が浮上…

『ONE PIECE』お玉は超重要人物だった?“黒炭家”の生き残りの可能性が浮上…

『ONE PIECE』102巻(尾田栄一郎/集英社)

「ワノ国」をめぐる戦いがひと段落した漫画『ONE PIECE』。6月6日発売の『週刊少年ジャンプ』27号に掲載された最新話では、衝撃のワンシーンが挟み込まれており、さまざまな考察が飛び交っている。九里の少女・お玉が、超重要人物だった可能性が浮上したのだ。

わずかに見える“黒炭”の文字

現在「ワノ国編」は「百獣海賊団」との戦争が終結し、エピローグに突入したところ。第1051話では、お玉が新しい将軍の誕生を見守りながら、これまでの人生の艱難辛苦について回想していく。

彼女は幼い頃に両親を失い、たった1人で気丈に生き抜いてきた。その回想シーンで注目すべきは、彼女が両親のお墓の前で手を合わせている場面だ。お墓に刻まれている文字をよく見てみると、“黒炭”という苗字が書いてあるように見える。

黒炭といえば、カイドウと組んで「ワノ国」をめちゃくちゃにした張本人、黒炭オロチの家系。またオロチの部下、カン十郎もまた黒炭姓であり、スパイとして「赤鞘九人男」を散々苦しめた相手だった。

お玉が巨悪・黒炭の家系だった可能性が浮上したことで、ネット上では《お玉が…黒炭…?》《お玉が黒炭家の可能性が出てきたって今知ったけど鳥肌立ったわ》《マジか 気付かんかった》《まさか親戚かもしれないのか》と驚愕の声が相次いでいる。

さらに、お玉の謎めいた描写には、今後のストーリーを左右する要素が含まれているかもしれない。

お玉の存在が黒炭家の光となるか

たんに墓の名前だけでなく、黒炭家とお玉のつながりは他にも存在していた。たとえば黒炭オロチは紫の髪をしているが、お玉も紫髪の持ち主。また、作中では「キビキビの実」の能力によって「ギフターズ」を強制的に寝返らせていたが、黒炭家の面々はそれぞれに復讐や裏切りといったテーマを背負っている。そう考えると、“黒炭お玉”の可能性は決して否定できないだろう。

だとすれば、なぜこのタイミングでお玉の出自が仄めかされたのか。理由としては、黒炭家をめぐる憎しみの連鎖に終止符を打つためだと考えられる。

オロチが「ワノ国」に悪政を敷いたのは、人々に対する強烈な復讐心がきっかけ。オロチは祖父が犯した罪のせいで親族にいたるまで追い回されたり、川に投げ込まれたりと、厳しい迫害を受けてきた。たんに悪意で動いている人物ではなく、そうなるにいたった理由が存在したのだ。

その一方で、お玉も黒炭家だったのかもしれないが、こちらは迫害を受けていない。結果として、平和な世界を望む人物としてまっとうに成長している。つまりは黒炭家が悪なのではなく、負の連鎖を生み出す環境こそが問題ということではないだろうか。

このまま話が進めば、オロチのせいで今後の「ワノ国」でも黒炭家が巨悪とされてしまうだろう。しかしお玉は今回の戦争で、モモの助たちの味方として大きな活躍を見せていた。その存在がカギとなり、黒炭家と「ワノ国」の和解がもたらされるのかもしれない。

「ワノ国」の未来において、お玉はどんな役割を与えられるのか。考察が膨らむばかりだ。

文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ