『にじさんじ』新時代のエースはもう1人いた…『ホロライブ』を脅かす周央サンゴ無双

『にじさんじ』新時代のエースはもう1人いた…『ホロライブ』を脅かす周央サンゴ無双

『にじさんじ』新時代のエースはもう1人いた…『ホロライブ』を脅かす周央サンゴ無双 (C)PIXTA

最近のVTuber業界を盛り上げた立役者といえば、やはり真っ先に名前が挙がるのは壱百満天原サロメだろう。しかし『にじさんじ』で今勢いがあるのは、彼女だけではないらしい。YouTubeのとある指標は、周央サンゴという“もう1人のエース”の誕生を指し示している。

「遅れてきた新人」がついにブレイク

YouTubeにおける投げ銭「スーパーチャット」のデータをまとめているサイト『PLAYBOARD』。そこで6月20日~6月26日にかけて、もっとも多くの金額を集めたチャンネルを調べたところ、周央サンゴが1位に輝いていたことが分かった。

スパチャの額は約539万に達しているが、ほとんどは6月24日に行われた「3Dモデル」のお披露目配信で集まったようだ。同配信は2020年8月にデビューした周央サンゴの、約2年弱にわたる活動の総決算となっており、ファンたちも惜しみなく祝福を贈ったのだろう。

配信内では、『サンリオ』や『志摩スペイン村』公式による協力のもと、デビュー当時から激推ししてきたポチャッコとの共演や、「きっとパルケエスパーニャ」を使った企画などが実現。他にもユニークな企画を多数行っていたが、いずれも周央サンゴがこれまで熱意を傾けてきたものと関係しており、たんにバズを狙った配信ではなかった。

結果として同時接続数が最高10万人を超えるほどの熱狂を見せたのも、納得といったところ。数字的には「にじさんじ」新時代のエース・壱百満天原サロメと並ぶほどだが、周央サンゴは長い下積みの後に開花した“努力型”の配信者。タイプの違う2人が、今後の「にじさんじ」を牽引するのかもしれない。

さらに、2位以下のスパチャランキングを見ていくと、周央サンゴの“1位”が意味するところを違った角度から理解できるだろう。

チャンネル登録者では負けていたが…

該当期間中、2位には約429万という数字で男性VTuber・甲斐田晴がランクイン。周央サンゴと同じく、「にじさんじ」に所属するメンバーだ。同期である長尾景や弦月藤士郎とのユニット『VΔLZ』の初3Dライブによって、華々しいスパチャを浴びていた。

3位となったのは、ベテランゲーム実況者であり、現在はVTuberとして注目を集めるkson(ケイソン)。個人勢としては破格と言うほかない、約380万という数字を叩き出している。大部分のスパチャが寄せられたのは、6月26日の3Dお披露目配信だ。

そしてそれに続くランキングには、『ホロライブEN』のGawr Gura(がうる・ぐら)、『ホロライブ』6期生の鷹嶺ルイ、『にじさんじEN』のLuca Kaneshiro(ルカ・カネシロ)、Mysta Rias(ミスタ・リアス)といった名前が並んでいた。

ここまでスパチャランキングの上位を振り返ってみたが、実はチャンネル登録者数という観点で見てみると、1位をとった周央サンゴはもっとも“下”の順位となる。3Dお披露目という大舞台ではあったが、それは他の上位配信者たちもほとんど同じ条件だ。

ファンの熱量が高いのか、実人気にチャンネル登録者数が追いついていないのか…。分析は難しいところだが、いずれにせよ彼女の躍進には、数字以上の価値があるのではないだろうか。

文=大上賢一

【画像】

Khosro / PIXTA