新アニメ『異世界迷宮でハーレムを』はやくも放送中止に!? 奴隷ハーレム作品が抱える爆弾

新アニメ『異世界迷宮でハーレムを』はやくも放送中止に!? 奴隷ハーレム作品が抱える爆弾

新アニメ『異世界迷宮でハーレムを』はやくも放送中止に!? 奴隷ハーレム作品が抱える爆弾 (C)PIXTA

2022年の夏クール新アニメ『異世界迷宮でハーレムを』(TOKYO MXほか)の放送がスタートしたが、前評判通り、際どい内容だった模様。近年のコンプラ事情を考えれば放送できたこと自体が奇跡だが、今後の展開を心配するアニメファンも少なくない。

“奴隷ハーレムモノ”を地上波で!

同作は『小説家になろう』での連載から始まったライトノベルが原作。“ログアウト”できないゲームをはじめ、異世界での生活を余儀なくされた主人公が、迷宮攻略のために奴隷を買ってハーレムを形成していく物語だ。

そんな「異世界迷宮でハーレムを」がついにアニメ化されたのだが、第1話からかなりの性的な表現が。「TV放送ver.」では「絵」と「音声」に大胆な規制が入っていたものの、ネット上では、《よくこんなの作ったな》《ピー音多すぎて笑っちゃった》《ええやん こういうアニメは毎クール一つは欲しいんよ》《何か18禁漫画みたいなアニメだな》といった声が上がっていた。

また作画面での性的な表現もさることながら、“女性の奴隷を買う”ことに特化した内容もかなりのストロングスタイル。「小説家になろう」界隈では1つのジャンルとして確立している“奴隷ハーレムモノ”の金字塔的な作品だが、アニメという形で表に出たことで、この手の作品に触れてこなかった人々を困惑させているようだ。

「異種族レビュアーズ」ルート待ったなし?

つい過激な表現に目が行きがちだが、アニメ作品として第1話の構成は見事というしかなかった。まず主人公が“ログアウトできない”という事実に気付くまでの前半部分は、盗賊とのグロテスクな戦闘シーンを通して、この世界の治安の悪さを強調。おそらく“奴隷制度があるような世界”だと視聴者に納得させるために、あえて前半でスプラッターな表現を盛り込んだのだろう。

また商売上手な奴隷商人おじさんとの商談も小気味がよく、「ヒロインは奴隷商人でしょ」というファンも生まれるほど。全体的に作画も良く、アニメとしては間違いなく良作だが、それだけに“放送中止”という終わり方を危惧する人も少なくない。

実際に異世界の性風俗にスポットを当てた2020年のアニメ『異種族レビュアーズ』は、TOKYO MXなどで放送が中止に。アニメ公式からは放送中止の理由について「編成上の都合」などとアナウンスされていたが、どう考えても内容に問題があったと見なされている。

実際に『BPO(放送倫理・番組向上機構)』には、何件か同アニメについてのクレームが寄せられていたようだ。

はたして第2の「異種族レビュアーズ」が生まれてしまうのか、今後の展開に注目したい。

文=大上賢一

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