『デジモン』は新参お断り!? 待望の最新作が鬱ゲーだと話題「心折れそう」

『デジモン』は新参お断り!? 待望の最新作が鬱ゲーだと話題「心折れそう」

『デジモン』は新参お断り!? 待望の最新作が鬱ゲーだと話題「心折れそう」 (C)PIXTA

7月28日、『デジモン』シリーズのコンシューマーゲーム最新作『デジモンサヴァイブ』が発売された。大人気シリーズの待望の新作ということで話題性は抜群なのだが、その内容にイマイチついていけないファンもいるようだ。

さわやかなイメージとは裏腹に…

『デジモンサヴァイブ』のキャッチコピーは、「異世界に迷い込んだ僕は、不思議なモンスターと出会った。」というもの。パッケージ画像には、主人公の少年・百束タクマとアグモンが、古びた木造校舎をバックに振り返る姿が描かれている。

イメージ戦略として“ひと夏の冒険”のような、さわやかな作風をアピールしている印象。初代アニメ『デジモンアドベンチャー』や、細田守監督による『デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム!』に近いようなイメージだ。そうした作品を聖典としてきた、アラサー・アラフォーのファンたちをターゲットとしているのかもしれない。

しかし、にもかかわらず、同作のストーリー展開はかなりダークなようだ。課外キャンプにやってきた少年少女たちが、デジモンのいる異世界に転移する…というのが主なあらすじなのだが、いわゆる「鬱ゲー」のような展開が待ち受けている。流行りの「異世界転生モノ」に慣れきった今の子どもたちには、到底耐えられなさそうな世界観だ。

『デジモン』は新規ファンお断り?

そんな「デジモンサヴァイブ」の内容に、ネット上では賛否両論。ただ、いずれにしても“鬱ゲー”であるという認識は共通のようで、《子ども向けじゃないというか全体的に暗い。楳図かずお先生の漂流教室やってる感じ》《これ鬱ゲーだな…ゲームでこんなに暗くて重いストーリー初めてだ》《クリアする前に心折れそう。デジモンで鬱ノベルゲーやらされるなんて思わないじゃん》と評する声が相次いでいる。

また、同作のシステムも好みが大きく分かれている模様。というのも、テキストを読むアドベンチャーパートと、モンスターをユニットとして操作するSLGパートに分かれているのだが、その比重が大きく偏っている。アドベンチャーパートが重厚な反面、SLGパートは物足りない出来となっているのだ。好きなデジモンを育成して爽快なバトル…という内容を期待していたプレイヤーにとっては、拍子抜けだったことだろう。

ターゲット層として浮かび上がるのは、新規ファンとしての子どもではなく、オタク趣味をこじらせたまま大人になった“あの頃”の「デジモン」ファンたち。同時代の子どもに合わせた作品を作り、新たなファンを生み出し続けている「ポケモン」シリーズとは、正反対の戦略だ。

このまま新規層を取り込まずにいけば、「デジモン」というコンテンツ自体が終わってしまいそうな気もするのだが…。

文=Tら

【画像】

Benzoix / PIXTA