『BLEACH』新アニメでまさかの原作改編! 護廷十三隊の“無能感”が希薄に…

『BLEACH』新アニメでまさかの原作改編! 護廷十三隊の“無能感”が希薄に…

『BLEACH -ブリーチ-』74巻(久保帯人/集英社)

『BLEACH』に登場する『護廷十三隊』といえば、ネットユーザーの間で散々“無能集団”扱いされてきたことで有名。その汚名を返上するためか、現在放送中のTVアニメ『BLEACH 千年血戦篇』(テレビ東京系)では、さりげない原作改変が行われている。

“信じられん馬鹿共”こと「護廷十三隊」

「千年血戦篇」で描かれるのは、死神の組織「護廷十三隊」と滅却師(クインシー)の軍団「見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)」による全面戦争。千年にわたる両者の因縁や、主人公・黒崎一護の知られざる出自が明かされるなど、クライマックスにふさわしい展開が描かれている。

そんな中で、しばしば語り草となっているのが「護廷十三隊」の無能ぶり。というのも「見えざる帝国」は、死神の奥の手である「卍解」を奪う道具を持っている。そして最初の襲撃後、十二番隊隊長・涅マユリはその可能性を全隊長に進言していた。

ところが、総隊長・山本元柳斎重國はマユリの進言に対して、「もうよい」と聞く耳をもたず。その後の戦いでも4人の隊長がまんまと「卍解」を奪われる結果になる。

中でも戦いの口火を切った二番隊・砕蜂は、「封印されるより迅く殺してしまえば…」と自信満々な表情で語るのだが、あっけなく撃沈。あまりの惨状に、マユリは「信じられん馬鹿共だヨ」と言い放つのだった。

“オサレ師匠”も後悔?

一連のやりとりは読者に強烈なインパクトを残し、ネット上では「護廷十三隊の無能シーン」としてミーム化。ある意味「護廷十三隊」の人気を高める結果となり、今回のアニメ化にあたって迷シーンの再現に期待が寄せられていた。

そんな「千年血戦篇」最大の見せ場だが、アニメ版ではいくつもの改変が行われている。たとえば第3話では、山本元柳斎の傲慢な「もうよい」発言がカットされることに。

さらに、先日放送された第4話では、砕蜂の無駄に自信に満ち溢れたセリフを省略。これにより無能感が薄まってしまい、原作ではたんなる慢心にしか見えなかった「卍解」の発動が、やや自然な流れとして描かれていた。

これに一部のファンはご立腹のようで、ネット上では《原作浄化やめろ》《「もうよい」カットしたら山爺有能になっちゃうやん》《卍解奪われるとこイキリ砕蜂カットされてるし、山爺といい無能シーンカットしすぎだろ》といった意見が殺到している。

ちなみに、「BLEACH 千年血戦篇」は原作者・久保帯人が総監修を務めている模様。もしかすると、当該シーンが“ネットのおもちゃ”にされていることを憂いて、自ら原作改編したのかもしれない…。

文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ