pixiv規約改定で界隈大荒れ! 表現の自由を手放して呆れ声

pixiv規約改定で界隈大荒れ! 表現の自由を手放して呆れ声

pixiv規約改定で界隈大荒れ! 表現の自由を手放して呆れ声 (C)PIXTA

イラストコミュニケーションサービス大手『pixiv』の規約改定が、クリエイター界隈に大きな混乱を招いている。これまではグレーゾーンだった、“きわどいコンテンツ”に関する取引にメスが入り、波紋が広がっているようだ。

「表現の自由」を侵犯するカード会社

「pixiv」は、11月15日に利用規約を改正し、公序良俗に反するコンテンツの取引を厳しく取り締まることを発表。対象となるのは、「BOOTH」「pixivFANBOX」「pixivリクエスト機能」といった、ユーザーが創作物を売買できる“決済”が関わるサービスだ。

「pixiv」いわく、「国際カードブランド等の規約」でも禁止されている過激なコンテンツの売買が確認されたため、改定に踏切ったそう。実際に例示されたジャンルには、「児童虐待」「同意の無い性的行為」「切断」といったものが並んでいる。

これまで「pixiv」は、性的なコンテンツへの規制が緩く、半ば無法地帯となっていた。しかし今回の規約改定により、違反者は最悪の場合、アカウント停止の措置もあるという。

騒動の背景として、一部クレジットカード会社の「表現規制」が激しくなったという事情も挙げられている。成人向けのコンテンツで、公序良俗に反する単語が商品名にある場合、カード会社側が取引の停止を宣告するケースなどが発生していたからだ。

「DMM」の信頼度が急上昇?

クレジットカード会社絡みのいざこざといえば、今年7月には『DMM』が『MasterCard』との契約を終了していた。その経緯については公に明かされていないが、「DMM」は成人向け大手の『FANZA』を運営しているため、「表現規制」をめぐり紛糾したのではないかと推測されている。

当時は利用可能なカードが制限された影響で、「MasterCard」ユーザーを中心に批判もあった。だが、コンテンツ側を規制する「pixiv」の動きを受けて、あらためて「DMM」を評価する流れが生じつつあるようだ。

SNSなどでは、《pixivの問題考えると表現の自由を守ったDMMってやっぱ神なんだな》《pixivもDMMみたいにカード会社を切ればいいのに》といった意見が上がっている。

カード会社に従ってコンテンツを制限する「pixiv」と、カード会社に抗ってコンテンツを守った「DMM」。正しいのは一体どちらなのだろうか…。

文=野木

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Benzoix / PIXTA