ふたたび薄めたカルピスに…アニメ『ONE PIECE』引き延ばし再発に視聴者ブチギレ

ふたたび薄めたカルピスに…アニメ『ONE PIECE』引き延ばし再発に視聴者ブチギレ

『ONE PIECE』104巻(尾田栄一郎/集英社)

11月20日に放送されたアニメ『ONE PIECE』(フジテレビ系)の第1041話『怪獣大決戦! ヤマトとフランキー』では、原作ファンが不満を抱える引き延ばし展開が復活。往年のジャンプアニメらしいテンポ感へと逆戻りし、賛否を呼んでいる。

※アニメ『ONE PIECE』最新話の内容に触れています

今回のエピソード前半では、「ドクロドーム」屋上で行われる四皇・カイドウとヤマトの戦いが描かれることに。またサンジやゾロがいるライブステージの戦況も紹介された。

そして後半では、フランキーと「百獣海賊団」飛び六胞・ササキを中心としたストーリーが展開。お玉の力で味方に付いたカイドウの手下を交え、2人の白熱したバトルが繰り広げられるのだった…。

ところがこのフランキーとササキの対決は、決着がつかない状態で幕切れ。フランキーの必殺技「ジェネラルスープレックス」が繰り出した直後、別のシーンに切り替わり、なんとも中途半端な終わり方となっている。

おそらくその原因は、今回のエピソードにやたらと回想シーンが多かったため。冒頭では前週放送分の内容を振り返っていたが、こちらは約3分という長尺。しかも前回ですでに決着がついたジンベエ対フーズフーの戦いも長めに回想されている。

さらにゾロの治癒シーンに1分半もの尺を取ったり、フランキーの戦闘中に突如カイドウの回想が挟まれたりと、とにかく引き延ばしの多い回となっていた。

「薄めたカルピス」に逆戻り

元々アニメ「ONE PIECE」は原作に追いつかないよう、回想シーンを酷使することが多かった。しかし11月13日に放送された前回のエピソードは、珍しくテンポ感がよく、1話でジンベエ対フーズフーの決着までをしっかり描いている。

そんなファンの好感度が上がった回の翌週に、回想シーンだらけで本筋が進まない展開へと突入。期待を裏切られた視聴者も多かったようで、《ササキ撃破までやれ感がすごい。なんで後回しにするの? 前回のフーズフーみたいに1話で決着させろよ》《アニワンの異常なまでの引き伸ばし》《相変わらずアニメワンピースのテンポ遅い。ひたすら挟まる回想シーン》《無駄に引き伸ばしているシーンが多くてテンポが悪すぎる》といった意見が殺到していた。

どれだけ指摘されても変わらない、アニメ「ONE PIECE」の原作消費スピード。引き延ばしによってテンポを損なうくらいなら、むしろ一度放送を休止し、原作ストックを溜める方が得策ではないだろうか。

文=大獄貴司
写真=まいじつエンタ