W杯日本代表の扱いが違いすぎる…『名探偵コナン』で23年前のサッカーエピソード放送

W杯日本代表の扱いが違いすぎる…『名探偵コナン』で23年前のサッカーエピソード放送

『名探偵コナン』102巻(青山剛昌/小学館)

サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会の開催に伴い、巷ではサッカーブームが到来中。それに便乗するように、12月10日のアニメ『名探偵コナン』(日本テレビ系)では、過去に放送されたサッカー関連のエピソードがデジタルリマスター化された。

※アニメ『名探偵コナン』の内容に触れています

第R131話『競技場無差別脅迫事件(前編)(デジタルリマスター)』は、元々1999年に放送されたエピソード。国立競技場までサッカー観戦にやってきたコナンたちが、事件に巻き込まれる物語だ。

サッカーの試合中、コナンたちの近くに転がってきたボールに異変が。ボールには銃で撃たれたような穴があり、近くに銃弾も発見される。そんな中で試合を撮影していたテレビディレクターに、「観客全員を人質に、大金を要求する」という脅迫が届き…。

日本国民がW杯に燃えている現在、タイムリーなエピソード。本編にもサッカーネタがふんだんに盛り込まれており、少年探偵団が「ワールドカップは惜しかったよな」「1勝もできなかったなんて悔しいですよ」などと、当時の日本代表について語るシーンがあった。

他にもサッカー大好き少年であるコナンが、「日本のワールドカップ出場は、ガキの頃からの俺の夢だったんだから」と語ったり、少年探偵団が「大人までなんであんなにお騒ぎしてたんだろうな」「うちのお父さんも、日本が出れるなんて夢みたいって言ってたよ」と熱狂に触れるシーンが描かれている。

コナンから見る過去と現在のW杯

そんなコナンたちの会話に、ネット上では《日本がワールドカップに出場できたけど一個も勝てなかったという話をしていて時代を感じるなあ》《「日本はワールドカップ出場が悲願だった」って隔世の感あるわぁ…》《このコナンに今回のワールドカップ見てほしいな》《アニメ放送から四半世紀でこうも変わるのね》といった反応が。

それもそのはず、アニメ放送当時の日本サッカー界は今とは全く違う状況に置かれていた。

日本はまだまだサッカー後進国という扱いで、1998年に開催されたフランス大会で初となるW杯出場を達成。しかしアルゼンチン、クロアチア、ジャマイカ相手に全敗という結果となり、グループリーグはもちろん敗退…。

ちなみにこのエピソードの原作では、コナンが1993年のW杯“日本対イラク”の試合で起こった、「ドーハの悲劇」に言及。「ドーハの時、くやしくて一週間眠れなかったんだからよ!」と屈辱に苦しんだことを語っていた。

それから30年近くが経過した今大会、日本代表は強豪国揃いの“死のグループ”に入りながらも、ドイツとスペインを撃破し、驚愕の首位通過を果たしている。W杯に出ること自体が「夢」だった時代では、考えられない快挙だろう。

コナンは今の日本代表を見て、何を思うのだろうか…。

文=大獄貴司
写真=まいじつエンタ