『怪獣8号』人気V字回復!?“エリンギ問題”を経て再評価の波

『怪獣8号』人気V字回復!?“エリンギ問題”を経て再評価の波

『怪獣8号』8巻(松本直也/集英社)

『少年ジャンプ+』を引っ張る看板漫画として注目を集めたものの、その後、人気が低迷してしまった『怪獣8号』。同作が不死鳥のような復活を遂げようとしているらしく、現在連載中の「エピソード7:群発災害」で手のひら返しするファンが相次いでいる。

※『怪獣8号』最新話の内容に触れています

同作は、怪獣大国となった日本を守る防衛隊の戦いを描いた作品。直近のエピソードでは、さまざまな地区で超巨大怪獣が複数同時に出現するという未曽有の事態が発生していた。

そこで戦力をパワーアップさせた保科宗四郎や四ノ宮キコルなどが、それぞれ脅威を排除。さらに12月9日に更新された第76話では、日比野カフカの幼なじみ・亜白ミナが戦場に出動し、「対大型怪獣固定電磁砲」で大型怪獣を木端微塵にしている。

読者の期待を打ち抜くような展開に、《怪獣8号テンポ上がってきてまた面白くなってきてるな》《強敵多数出現展開最高》《怪獣8号だいぶ面白くなってきたな》《怪獣8号もやっと面白くなってきたね》《この漫画の良い所がようやくみえてきたよ》と再評価する声が相次いでいる。

長期休載でウィークポイントを改善?

「怪獣8号」が“ようやく”面白くなったことについて、読者たちの感慨はひとしおだろう。数カ月前まで、長らく賛否両論の状態が続いていたからだ。

まず不評だったのは、エリンギのようで魅力が薄いとされる敵「怪獣9号」がいつまでもしつこく登場してきたこと。それだけでなく、敵キャラ全般の魅力がないと指摘されていた。

また、メインヒロインとなってしかるべきミナの存在がないがしろにされ、カフカと一向に絡まないこと。

カフカ以外のサブキャラクターに活躍の場が与えられないことなども、不評を呼んでいた。

ところが2022年初頭に約1カ月の休載を挟み、物語の方向性が激変。読者が待望していたミナとの絡みが描かれた上、サブキャラクターたちにそれぞれの個性や強みが与えられることに。

さらには魅力的な敵キャラたちも現れており、物語はいっそう盛り上がりそうだ。

ファンのダメ出しに真摯に向き合い、今一度人気復活しつつある「怪獣8号」。ふたたび約1カ月の休載に入ったが、来年も読者を沸かせてくれそうだ。

文=野木
写真=まいじつエンタ