ジャンプ『ヒロアカ』人気低迷のトドメに… ハリウッド版ドラマに大コケの予感

ジャンプ『ヒロアカ』人気低迷のトドメに… ハリウッド版ドラマに大コケの予感

『僕のヒーローアカデミア』36巻(堀越耕平/集英社)

Netflixで実写映画化されることが決定した、『週刊少年ジャンプ』の人気漫画『僕のヒーローアカデミア』。新情報が次々解禁されているが、そこで挙がった脚本家の名前に海外で大きな波紋が広がっているようだ。

賛否を呼ぶ脚本家

ハリウッド版「ヒロアカ」は全編英語作品となり、制作総指揮を務めるのは『BLEACH』や『キングダム』などの人気漫画を実写化してきた佐藤信介。その一方、脚本についてはジョビー・ハロルドが担当することが発表されている。

ジョビー・ハロルドの代表作としては、2021年5月にNetflixで配信されたゾンビ映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』や、Disney+向けに制作された『スター・ウォーズ』シリーズのドラマ『オビ=ワン・ケノービ』などが有名だ。

実績ある脚本家に見えるものの、海外のファンコミュニティではこの名前に拒絶反応を示す人が続出。《「アーミー・オブ・ザ・デッド」の作者か、覚悟しとけよ》《「オビ=ワン・ケノービ」や「アーミー・オブ・ザ・デッド」を書いた人がやるのか?勘弁してくれ》といった声が上がっている。

過去作の評価によぎる不安

なぜ、これほどまでにハロルド脚本が物議を醸しているのだろうか。彼の過去作を振り返ってみよう。

まず『アーミー・オブ・ザ・デッド』は、真田広之も出演するNetflixオリジナル作品として注目を集めたものの、評価は散々。とくに脚本面について、《ストーリーも単純な割に寄り道が多く、作り手の自己満足》《ストーリーも人間関係もオチも…何一つ良いところが見つからない》といった手厳しい感想が目立つ。

また『オビ=ワン・ケノービ』も、本編で結末がわかりきっていることから、ストーリー構成に辻褄が合わない…などと賛否両論だ。

そもそもNetflixの実写化といえば、『カウボーイビバップ』や『バイオハザード』などの失敗例が相次いでいるところ。ファンたちが心配を隠しきれないのも、仕方ない部分はあるだろう。

原作「ヒロアカ」は物語のクライマックスに突入しているが、本誌「ジャンプ」での掲載順は安定せず、人気はひと段落している印象。『鬼滅の刃』以降のムーブメントには、乗りきれていない。

実写映画化はいわば最後の希望なのだが、海外ファンの不安が的中しないことを祈りたい。

文=野木
写真=まいじつエンタ